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<相場の見方、歩き方>大きく変化しつつある社会構造―円安、物価上昇への対応には賃上げが必要(2)
2022-10-24 08:01:00.0
(1)からつづく
マクロ経済的にはドルが150円に乗せると、原油価格が1バレル=80ドルから100ドルに上昇した場合、日本の経常黒字は前年度の12兆円から来年度は1兆円−3兆円に縮小します。これが原油が120ドルになると経常赤字に転落します。そうなれば一段の円安も避けられません。
物価の上昇も次第に強まっています。日経ナウキャストが算出した「日次物価指数」で飲料・食品価格をはじくと、店頭での物価上昇率は9月は前年比2.9%の上昇でした。それが10月は4.5%上昇にも高まりそうです。1991年7月以来の高い伸びだそうで、日本もいよいよ物価上昇が加速しています。
これは年金で生活している高齢世帯や低所得層に大きなダメージを与えます。日本でも政治的に物価対策が急務となります。
―物価上昇への対応には賃上げ必須―
物価上昇は、賃上げがそれ以上に可能かどうかという問題に直結します。連合は来年の春季労使交渉で、ベースアップと定期昇給を合わせて5%の賃上げを要求するそうです。5%の賃上げは1995年以来の高さです。1995年はまだベースアップが機能していた最後の年です。
現在のような物価上昇をしのぐには、それに見合った賃上げが欠かせません。果たしてそれだけの高い賃上げが実現するのか。それほどの負担と社会の要請に日本企業は応えられるのでしょうか。
一方でビジネスの現場では、スキルの高い高度人材の獲得競争が過熱しています。きわめて限定された部分ですがそこだけべらぼうに高い賃金がまかり通っています。
岸田政権の掲げる「人への投資」が成功するかどうかは、社会の広い範囲で賃上げが進むかどうかにかかっています。来年の春闘は非常に大きな意味を持つことになります。社会構造が大きく変化しつつあります。
小型成長株に目が向くようになってきました。シンクロ・フード<3963>、シュッピン<3179>、IDEC<6652>、ダブルスタンダード<3925>、カーブスホールディングス<7085>に注目しています。
*おことわり この記事は、2022年10月23日にYahoo!ファイナンスで有料配信されたものです。
提供:モーニングスター社




