国内市況ニュース
<相場の見方、歩き方>悲観も楽観もせず、業績を踏まえた押し目買いに徹するべし(2)
2022-09-26 08:01:00.0
(1)からつづく
―利上げペースの加速で景気後退の確率が上昇―
このペースで行けば、かなりの確率で景気の勢いがそがれることになります。イールドカーブの逆転現象が長びいており、景気後退の懸念はどうやら避けられない方向のようです。
金利の上昇は住宅市場に目に見えて影響を及ぼしています。住宅ローン金利は6%を超えており、せっかく成約に至った住宅の購入契約を売買成立後にキャンセルせざるを得ない事例が急増しています。7月のキャンセル率は、コロナ直後の2020年初以降で最も高い16%に達しました。住宅価格の先高感が急速に薄れており、先行きに住宅市況の値下がりを見込む人の比率が急速に高まっているようです。
もっとも住宅価格そのものがこれまでかなりの高騰を演じてきたこともあります。好景気に支えられて、住宅販売価格の中央値は2020年8月以降で一貫して2ケタ台の上昇率を続けてきたのも事実です。その反動がいま表れています。
景気の悪化が顕在化して株価が下落すると、そうなると今度は株価の下落がFRB(米連邦準備制度理事会)に本来のマーケットフレンドリーなスタンスを思い出させ、ハト派的なスタンスが急速に頭をもたげてきます。結果として株価の下値は支えられることになります。
秋相場以降も、上値はタカ派的なスタンスが頭を抑え、下値はハト派的な政策が急に浮上して株価を支えるという構図が続くように考えられます。そうして時間を稼いでいるうちに前年対比での物価の沈静を待つという局面が続きそうです。
FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が判明した22日東京株式市場はずいぶんと耐性がついてきたように見えます。日経平均株価は159円の下落にとどまり、米国市場ほどの大きな下げには至りませんでした。
経済の根底を支える地価も堅調です。国土交通省が発表した7月1日時点での基準地価は、31年ぶりに全国の住宅地でプラスを記録しました。日本も少しずつ独自の道を進む時間帯に入りつつあるようです。好調な企業業績を評価するタイミングを迎えているように見えてなりません。
悲観も楽観もせず、業績相場の枠組みの中で押し目買いに徹することが得策だと思います。豊田通商<8015>、KOA<6999>、日本特殊陶業<5334>、日本農薬<4997>、三菱重工業<7011>に注目しています。
*おことわり この記事は、2022年9月25日にYahoo!ファイナンスで有料配信されたものです。
提供:モーニングスター社




