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<相場の見方、歩き方>悲観も楽観もせず、業績を踏まえた押し目買いに徹するべし(1)
2022-09-26 08:00:00.0
―FOMCは予想通りの利上げ幅に―
鈴木一之です。セミの鳴き声はもう聞こえません。早いもので9月も来週が最終週です。まもなく10月、秋相場が始まります。マーケットが風雲急を告げています。前週から今週にかけてあらゆる変化が一度に訪れています。
ひとつはロシアによるウクライナ紛争への関与強化です。プーチン大統領は手詰まりに陥っているウクライナ情勢の好転を計って、予備役30万人に対して動員令を出したそうです。
ウクライナ東部および南部の親ロシア派が多数を占める地区で、ロシア編入への住民投票が計画されています。その結果次第では自国民を紛争から保護するとの名目で、招集した予備役の投入も考えられ、ウクライナ紛争は新たな局面を迎えます。紛争の激化と長期化が予想され、小麦の先物価格がすかさず動意づき2カ月ぶりの高値に達しました。
もうひとつの変化は、言うまでもなくFOMC(米連邦公開市場委員会)における米国の金融政策です。この数カ月というもの、9月FOMCの決定に関してマーケットではあらゆる議論が交わされてきました。
世界中が見守る中で開催された今回のFOMCでは、FRB(米連邦準備制度理事会)によって今年4回目の利上げが決定されました。これで3会合連続で0.75%の利上げとなったわけです。これでインフレが食い止められるかというと、あと1年はかかると見られます。そう簡単ではありません。
利上げ幅以上に注目されたのが、FOMCメンバーによる将来の政策金利の着地点、いわゆるドットチャートの形状です。今回の会合で、2022年末の着地点は中央値で4.4%まで引き上げられました。3カ月前は3.4%でした。この間に1ポイントも上方シフトしたことになります。
同じく23年末の見通しも、3カ月前の3.8%から4.6%に引き上げられました。さらに24年末は3.9%、2025年末は2.9%となっています。利下げに転じる地点が大きく後ろに後退しました。
ジャクソンホールでの講演の中でパウエル議長は強烈なタカ派的なスタンスを打ち出しましたが、少なくとも現時点ではFRBはタカ派的なスタンスを明確に示したことになります。
年内のFOMCは11月、12月の2会合を残すだけとなりました。残り2回で政策目標の4.4%に持ってゆくには、合計で1.25%の利上げが必要になります。順調に進んで11月会合で0.75%、12月会合で0.5%の引き上げ、という順になると見られます。(2)へつづく
*おことわり この記事は、2022年9月25日にYahoo!ファイナンスで有料配信されたものです。
提供:モーニングスター社




