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債券・為替ニュース

来週の東京外国為替市場見通し=米金利動向うかがう展開、ECB理事会に注意

2021-07-16 17:13:00.0

予想レンジ:1ドル=109円50銭−110円50銭

 7月12−15日のドル・円は下落した。週初12日は、持ち高調整の動きから米国債が売られ米長期金利が上昇し、ドルが買われた。13日、米6月CPI(消費者物価指数)が市場予想を大きく上回り、米国のインフレ懸念が強まる中でドル・円が急伸。14日、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言でハト派的な姿勢が改めて確認され、米長期金利が急低下し、ドル売りに傾いた。15日も米金融緩和の長期化観測からドル売り基調が続いた。

 パウエルFRB議長は議会証言で、米国のインフレは一時的なもので、労働市場の回復は程遠いとの見方を示した。直前の米6月CPIが高い伸びを示し、FRBの緩和姿勢に変化がないか注目されていただけに、議会証言はハト派的と捉えられた格好だ。加えて、米6月雇用統計をはじめ強弱まちまちな米経済指標が目立ち、米景気回復に不透明感が広がりつつあるほか、足元では新型コロナウイルスのデルタ株への警戒が強まっていることもあり、当面のドル・円は上値の重い推移が続きそう。半面、くすぶり続ける米国のインフレ懸念や、決算シーズンに突入した米企業の業績改善がドル・円の下支え要因となる。

 週後半には日本が五輪開催に合わせた連休に入り、翌週にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えることもあって、ドル・円は米長期金利に反応しつつレンジ内でのもみ合いとなりそう。米6月住宅着工件数、米6月中古住宅販売件数などの経済指標や、米20年債入札を確認したい。

 ECB(欧州中央銀行)理事会に注意。直近でECBは金融政策の戦略見直しを18年ぶりに発表し、物価目標の引き上げや一時的な目標上振れの容認姿勢を打ち出した。ECB理事会が欧・米金融当局の緩和スタンスの温度差を印象付ける内容であれば、ユーロ・ドルの変動がドル・円に波及する可能性がある。

 ドル・円はチャート上で、心理的フシとなる1ドル=110円を挟んだ攻防を想定。8日に付けた安値1ドル=109.53円近辺がサポートラインとして意識される。上方向では、パウエルFRB議長の議会証言前の110.69円を上抜けられるかが焦点。

提供:モーニングスター社