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金融・経済ニュース

米12月中古住宅件数、前月比1.5%減の年率402万件―市場予想ほど落ち込まず

2023-01-23 08:03:00.0

<チェックポイント>
●在庫不足で販売ペースは鈍化

●住宅価格は6カ月連続で低下

●NAR、住宅ローン金利低下で販売上向くと期待

 NAR(全米不動産業協会)が23日に発表した12月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.5%減の年率換算402万件と11カ月連続で減少し、10年11月以来、約12年ぶりの低水準となったが、市場予想の平均値である395万件ほどは落ち込まなかった。

 季節要因を無視できる前年比は34.0%減。22年通期では前年比17.8%減の503万件と、14年以来8年ぶりの低水準となった。また、住宅価格は同10.2%(3万5600ドル)上昇の38万6300ドルだった。

 販売物件が12月中に市場に残っていた期間は26日間で、前月の24日間や1年前の19日間を上回り、販売ペースは鈍化。また、12月中に販売された物件のうち、1カ月弱で販売されたものは全体の57%と、11月の61%を下回った。一方、住宅供給の過不足感を示す未販売住宅(在庫)は前月比13.4%減の97万件と5カ月連続で減少。販売ペースで換算した在庫水準は2.9カ月分と、前月の3.3カ月分を下回り、22年5月(2.6カ月分)以来の低水準となった。適正水準とされる5−6カ月分を大きく下回っており、在庫不足が販売件数を抑えている。

 12月の住宅価格の中央値は前月比1.5%低下の36万6900ドルと6カ月連続で低下した。供給不足を背景に、住宅価格は依然下がりにくい状況にあり、新規住宅取得者の比率は31%と、前月の28%や1年前の30%を上回ったが、過去平均の40%を大きく下回った。ただ、前月の28%や1年前の30%を上回っており、市場では、住宅価格が22年6月のピーク時(41万3800ドル)から11.3%下落し、前年比では2.3%上昇(11月は3.5%上昇、10月は6.6%上昇)と伸びが鈍化していることは明るい材料とみている。

 NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅ローン金利の急上昇で住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)が低下していること、中古住宅の所有者(売り手)も持ち家の売却をためらっていること、加えて、住宅在庫(供給)が歴史的な低水準にとどまっていること」が販売件数の減少の主な要因と分析している。

 他方、金利上昇を背景に、現金購入者の比率が12月は28%と、前月の26%や1年前の23%を上回った。ヤン氏は、「現金購入者は住宅ローンの金利に左右されないため、住宅価格の値下がりに乗じることができる」と指摘している。

 今後の販売見通しについて、ヤン氏は、「住宅ローン金利が低下傾向にあり、販売は回復する」と予想。ただ、「問題は今春に十分な供給(在庫)があるかどうかだ」としている。

提供:モーニングスター社