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米11月コアCPI、前月比0.2%上昇―前年比は6.0%上昇、2カ月連続で鈍化
2022-12-14 09:04:00.0
<チェックポイント>
●コア指数、全体指数とも市場予想下回る伸び
●輸送サービスが低下、宿泊料も低い伸び―エネルギー価格は低下し食品価格も落ち着く
●市場、23年末までに利下げ転換を予定
米労働省が13日に発表した11月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除く)が前月比0.2%上昇と、10月の0.3%上昇を下回り、2カ月連続で伸びが鈍化。前年比も6.0%上昇となり、2カ月連続で減速。前月比、前年比ともに市場予想を下回る伸びとなった。
また、エネルギーと食品を含めた全体指数(季節調整後)も、前月比0.1%上昇、前年比7.1%上昇となり、市場予想を下回った。エネルギー価格が低下し、食品価格も落ち着きを取り戻しつつある。
前月比では、輸送サービスが0.1%の低下に転じた。航空運賃が3.0%低下と、2カ月連続で急低下している。また、中古車は2.9%低下と5カ月連続の低下。新車は横ばい(前月は0.4%上昇)だった。メディカルケアサービス(処方せん代や病院治療費)も0.7%低下と、2カ月連続で低下した。
CPIの構成ウエートの約3分の1を占める、家賃やホテル宿泊料などのシェルター価格(家賃・宿泊費)は0.6%上昇と、前月の0.8%上昇を下回り、4カ月ぶりの低い伸びとなった。ホテル宿泊料が急減速している。ただ、シェルター価格のうち、家賃は伸びがやや加速した。アパレルは0.2%上昇と、前月の0.7%低下から上昇に転じた。
エネルギー価格は1.6%の低下に転じた。世界景気後退懸念による最近の原油価格の急落が背景。ガソリンが低下に転じたほか、暖房用の重油は前月の19.8%上昇から1.7%上昇と急減速。都市ガス料金や電気料金も前月から減速した。
食品は0.5%上昇と4カ月連続で減速。レストランなどで提供された外食価格が0.5%上昇(前月は0.9%上昇)と、大きく減速した。他方、自宅調理用の食品は0.5%上昇と、前月の0.4%上昇から伸びが加速している。
前年比では、シェルター価格が7.1%上昇と、前月の6.9%上昇を上回り、高い伸びを維持。輸送サービスも航空運賃の大幅の上昇を受け、14.2%上昇と、依然高い伸びとなっている。ただ、新車は7.2%上昇に鈍化し、中古車は3.3%の低下に転じた。コモディティ(食料とエネルギーを除く国際相場商品)は3.7%上昇、アパレルは3.6%上昇、メディカルケアサービスは4.4%上昇と、いずれも前月から伸びが鈍化している。
食品は10.6%上昇と前月の10.9%上昇を下回り、エネルギーも13.1%上昇と前月の17.6%上昇を下回った。
市場では、今回のCPIを受け、FRBが14日に結果公表を控えるFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げ幅をこれまでの0.75ポイントから0.50ポイントに縮めるとみている。次回会合で利上げペースをこれまで4会合連続の0.75ポイントから0.5ポイントに縮めると見ている。また、利上げペースの調整はあっても、利上げサイクルはしばらく続くとみているが、23年末までには利下げに転換すると予想している。
提供:モーニングスター社




