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英中銀、賛成多数で0.75ポイント利上げ―利上げは8会合連続
2022-11-04 09:06:00.0
<チェック・ポイント>
●9人の委員のうち2人は0.25−0.50ポイントの利上げを主張
●金融政策にスナク政権の緊縮財政予想が織り込まれず、市場は今後の曲折を懸念
●市場は政策金利のピークを23年後半に5%弱と予想
BOE(イングランド銀行、英中銀)は3日、金融政策委員会(MPC)で政策金利を0.75ポイント引き上げ、3.00%とすると決定した。利上げは8会合連続。今回の利上げ幅は89年以来33年ぶりの大きさだが、市場予想通りだった。9人の委員のうち、2人は0.75ポイントの利上げに反対し、0.25−0.50ポイントの利上げを支持した。
BOEの今回の政策決定では、トラス前政権がほぼ全面撤回した大規模減税計画とエネルギー価格保証(EPG)プログラムの適用期間の延長を前提としている。一方、10月に誕生したスナク新首相による緊縮財政予算の詳細を反映していないため、今後のBOEの金融政策決定に曲折を懸念する声がある。
最新の11月経済予測では、MPCの市場金利を参考にした政策金利の見通しは23年の下期に入って約5.25%でピークに達し、それ以降は低下するとしている。11月予測が発表される直前の市場予想は4.75%だった。BOEでは、「金利予測は最近の国債利回りの上昇傾向を反映した結果だ」としている。
GDP伸び率の見通しについては、22年第4四半期(10−12月)に前期比約0.75%増となるが、22年下期(7−12月)は同約0.75%減とマイナス成長となり、リセッション(景気後退)に入ると予想している。ただ、BOEは、「EPG効果で経済活動の低下は8月予測ほど大きくはない」としている。23年は1.50%減、24年上期(1−6月)は1.00%減とマイナス成長が続く見通し。22年は4.25%増(8月予測は3.50%増)、23年は1.50%減(同1.50%減)。
インフレ見通しについては、第4四半期に10.9%上昇でピークに達するとの見通しを据え置いた。8月予測(10−12月期に前年比13.1%上昇)から大幅に引き下げた。MPC委員の中央予測ではインフレ率は23年初めから低下し始めると予想している。23年10−12月期時点で5.2%上昇(8月予測は5.5%上昇)、24年10−12月期は1.4%上昇と、物価目標の2%上昇を下回り、25年10−12月には0%と、さらに物価目標を下回ると予想している。
失業率は景気後退を反映し、25年10−12月期で6.4%に上昇すると見ている。22年10−12月期予想は3.7%。
今後の金融政策の見通しについては、「経済が11月経済予測通りに推移すれば、中期的にインフレを持続的に2%上昇の物価目標に戻すため、利上げを続ける可能性がある」とし、利上げサイクルの継続を示唆した。
ベイリーBOE総裁は会見で、「市場で予想されているほど急速に政策金利は上昇しない」と述べた。
BOEは次回会合で、政府の秋の予算編成案を前提条件として景気とインフレへの影響を見直すとしている。次回会合は12月15日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




