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RBA、7会合連続で政策金利を引き上げ―利上げ幅は市場予想通りの0.25ポイント
2022-11-01 14:03:00.0
<チェックポイント>
●ロウ総裁、23年のインフレ率低下を予想
●24年までのGDP成長率予想を下方修正
●市場、さらなる金融引き締めなら豪経済は大幅減速と懸念
豪準備銀行(RBA、中銀)は1日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、2.85%とすることを決めた。市場予想通りだった。利上げは7会合連続。
資金吸収オペとして市中銀行のRBAへの預入残高である為替決済(ES)バランス(銀行間決済口座)に適用される公定レートも同率引き上げ、2.75%とした。
利上げは7会合連続だが、6月から9月まで0.50ポイントの利上げだったのに対し、今回は前回10月会合と同じ0.25ポイントの利上げ幅にとどめた。RBAのロウ総裁は、年末にかけてインフレ率が約8%とピークに達するとの見方を示しつつも、「最近の一部コモディティ価格の下落や国内需要の伸びの鈍化により、23年のインフレ率は低下する」と指摘するなど、インフレ見通しについて楽観的にみていることを明らかにした。
市場では、オーストラリアの住宅ローンの約6割が変動金利であることから小幅利上げでも住宅市場へのマイナス影響が大きくなることを警戒し、小幅利上げにとどめたとみている。
今後の金融政策決定について、ロウ総裁は前回会合時と同様、「将来の金利上昇の規模とタイミングは、今後のデータと、インフレと雇用市場の見通しによって決まる」とし、利上げ継続の考えを示した。
今回の利上げで政策金利は2.85%に達し、13年4月以来9年7カ月ぶりの水準となった。ロウ総裁が指摘している2.50%の中立金利を超えており、利上げ余地はほとんどなくなっている。ただ、インフレ圧力の高まりや労働需給のひっ迫が長期化する可能性があるため、市場では23年半ばまでに政策金利を3.5%まで引き上げると予想している。
国内景気の見通しについては、前回同様に利上げの悪影響はみられないとしたが、「24年に向けて経済成長が鈍化するにつれて、失業率が徐々に上昇し、4%超になることが予想される」とした。今回の会合で、RBAは22年の成長率見通しを約3%増、23年と24年を各1.5%増と、いずれもやや下方修正している。
ロウ総裁は前回会合時と同様、「インフレ上昇と金利上昇が家計を圧迫しているが、金利上昇の悪影響が住宅ローンの支払いに完全に反映されるまでには至っていない」としているが、オーストラリアは先進国中でも所得に対する住宅資産価値の比重が高いため、住宅価格の低下は個人消費に直結するが、最近の利上げ継続により、住宅需要が低下している。
利上げの影響で消費者は支出パターンの調整を迫られる可能性があり、市場はさらなる金融引き締めの可能性を考えると経済の大幅に減速が懸念されるとみている。
次回会合は12月6日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




