金融・経済ニュース
ECB、0.75ポイント利上げ―3会合連続の利上げ
2022-10-28 08:52:00.0
<チェック・ポイント>
●0.75ポイントの大幅利上げは2会合連続
●ECB、インフレ率が長期にわたって物価目標を上回る可能性が高いと指摘
●TLTRO3の条件を変更―貸出条件の緩和措置を終了
ECB(欧州中央銀行)は27日の定例理事会で、主要政策金利のうち、市場介入金利である定例買いオペの最低応札金利(リファイナンス金利)を0.75ポイント引き上げ、2.00%とすることを全員一致で決めた。市場予想通りだった。利上げは3会合連続、0.75ポイントの利上げは2会合連続。2.00%は09年1月以来の高水準となる。
他の政策金利も同率引き上げ、下限の中銀預金金利は1.50%、上限の限界貸出金利は2.25%となる。新金利は11月2日から適用される。
ECBは声明文で、エネルギーや食料の価格高騰、供給サイドのボトルネック、コロナ禍後の需要回復により、価格圧力が強まっていることから、長期にわたって物価目標を上回ったままになる可能性が高いとの認識を示し、「インフレ期待の持続的な上昇リスクを防ぐために、利上げを決めた」とした。
また、ECBは19年9月に創設したTLTRO3(貸出条件付き長期資金供給オペ)の貸出条件の緩和措置を終了し、条件を厳しくすることを決めた。ECBは声明文で、「ECBによるこれまでの利上げが銀行の貸出条件に反映されるように再調整する必要がある」とし、11月23日から銀行への既存融資分への付加金利を従前の「過去のリファイナンス金利の平均と同じ水準」に戻す。現在は平均を0.25ポイント下回る安価な金利が適用されている。また、貸出期間を短縮するため、新たに早期返済を可能にする。
新型コロナ危機対策として導入された緊急債券買い入れプログラム(PEPP)によって買い入れた保有国債の満期償還金を少なくとも24年末まで再投資することや、資産買い入れプログラム(APP)終了後の満期償還金の元本の全額を再投資することにより、利上げ開始後もバランスシート(保有資産)を維持する方針も、それぞれ再確認した。
市場では、5兆ユーロに達しているこれら保有債券の売却による金融引き締めが早ければ23年の上半期までに開始される可能性があるとみている。
ECBのラガルド総裁は会合後の会見で、足元の経済活動がロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で下向きになっているとの見解を示したうえで、「エネルギーと食料のコストが予想よりも高い状態が続く可能性があり、世界経済の弱体化も足を引っ張る可能性がある」と警告。景気後退懸念をにじませた。
市場は、ECBによる利上げペースが次回12月会合以降に0.50ポイントに減速し、23年2月に政策金利がピークに達するとみているが、利上げ回数は従来の想定を下回り、ピーク時の政策金利は従来予想の3.00%から2.50%になると予想している。
次回の会合は12月15日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




