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米9月新築住宅販売件数、前月比10.9%減の60.3万戸―市場予想上回る
2022-10-27 08:48:00.0
<チェックポイント>
●建築中住宅や完成住宅の販売が減少―南部が大幅減
●住宅価格は前月比8%上昇―過去最高値の7月の水準に接近
●FRBの利上げ続けば市場への逆風止まずと警戒
米商務省が26日に発表した9月の新築住宅販売件数(季節調整済み)は、年率換算で前月比10.9%減の60万3000戸と減少に転じたが、市場予想の平均値である58万戸を上回った。前年比は17.6%減と、16カ月連続で前年水準を下回った。
また、過去3カ月(6−8月)の販売件数は、7月が前回発表時の53万2000戸から54万3000戸に引き上げられたが、8月が68万5000戸から67万7000戸、6月が58万2000戸から57万1000戸に引き下げられ、全体では計7000戸の下方改定となった。
9月の販売件数の内訳は、着工前時点での販売件数(バックログ)が前月比22.7%増の16万8000戸と大幅増に転じたが、建築中の新築住宅の販売件数は同12.0%減の26万4000戸と大幅に減少。完成住宅の販売件数も同28.8%減の17万1000戸となった。
一方、住宅価格は中央値(季節調整前)で、前月比8.0%上昇の47万600ドルとなり、過去最高となった7月の47万9800ドル以来の水準に戻った。前年比は13.9%上昇。
販売価格帯を見ると、40万ドル以上の高額物件の販売比率が66%と、8月の59%から急上昇。他方、40万ドル未満の手ごろ物件の比率は前月の40%から34%に急低下し、高額物件へのシフトが鮮明となった。このうち、30万ドル未満の手ごろ物件比率は6%となっている。
地域別販売件数は、全体の約70%を占める南部が前月比20.2%減の35万6000戸、西部が同0.7%減の13万5000戸となった。中西部は同4.3%増の7万3000戸、北東部は同56%増の3万9000戸だった。
住宅供給(在庫)をみると、9月の新築住宅在庫(季節調整値)は前月比1.1%増の46万2000戸となり、08年3月の47万戸以来14年6カ月ぶりの高水準となった。9月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は9.2カ月相当と、7月の10.1カ月相当以来、2カ月ぶりの高水準となった。
今後の見通しについて、市場はこのままFRB(米連邦準備制度理事会)が大幅な利上げを継続すれば、住宅ローン金利の上昇傾向は変わらず、住宅購入者のアフォーダビリティが一段と低下する一方、建築資材不足や労働者不足、建築コストの上昇により、手ごろな価格帯の住宅供給が困難となるなど、新築市場への逆風が続くとみている。
提供:モーニングスター社




