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金融・経済ニュース

FOMC議事録、インフレへ懸念を強調―利上げ継続を支持

2022-10-13 08:47:00.0

<チェックポイント>

●多くの委員がインフレ抑制の行動しない場合のデメリットが上回ると指摘

●過去の金融引き締めに対して経済活動の多くが十分に反応していないと

●22年から数年間の米経済はトレンドを下回ると予想

 FRB(米連邦準備制度理事会)は12日、9月20−21日開催分のFOMC(公開市場委員会)議事録を公表した。議事録では、委員が「インフレ率が容認できないほど高いままであり、FOMCの長期目標である2%上昇をはるかに上回っている」と、強いインフレ懸念を示していることが分かった。

 追加利上げの必要性については多くの委員が、インフレ抑制に向けて行動しなかったデメリットのほうが行動した場合のデメリットよりも大きいとの認識を示してしており、「数人の委員は、必要な限り、制限的なスタンスを維持する必要性を強調。過去の経験はインフレ抑制のための金融引き締めが時期尚早に終了する危険性を示していると強調した」とし、利上げ継続を支持している。

 また、大半の委員が、「(これまでの金融引き締めに対して)経済活動の多くの部分はまだ十分な反応を示していない」とした。インフレが金融引き締め政策にまだはっきり反応しておらず、インフレの大幅低下は総需要の低下に遅れる可能性が高いこと、インフレ低下には実質のGDP(国内総生産)成長率がトレンドを下回る期間が必要とし、インフレ低下が進んでおらず、インフレ抑制に時間かかるとの認識を示している。さらに、「最大雇用と物価安定の使命を果たすため、FOMCはより一層、制限的な政策スタンスに移行し、その後も継続する必要があると判断した」とした。

 今後の米経済については、金融引き締めにより世界的な景気後退が続くことから雇用市場のひっ迫が緩和するとして、22年から数年間、米経済はトレンドを下回るペースで成長すると予想している。

 景気後退リスクについては、数人の委員が、「政策が制限的な領域に移行するにつれて、(今後は)総需要の抑制がインフレ率を2%上昇に戻すために必要な程度を超えるという(景気)下ブレリスクが現れる可能性を指摘した」とし、引き締めが行き過ぎるリスクと不十分となるリスクの両面性が強まるとの見方を示している。また、このうちの少数の委員は、「この可能性がFOMCの行動とは別の要因、例えば、海外での各国中銀による金融引き締めスタンスや弱い世界経済見通しなどによって高められ、今後、国内の経済活動も抑制される可能性が高い」としている。ただ、市場ではこうしたハト派の主張はタカ派に比べ、少数派にすぎないと見ている。

 議事録では、将来的に金融政策のソフトランディング(緩やかな調整)の必要性を指摘する一方、「多くの委員は、政策金利が十分に制限的な水準に達した後、インフレ率が物価目標に戻る方向に進んでいるという説得力のある証拠が得られるまで、しばらくの間、その水準を維持することが適切である可能性が高いと指摘した」としており、当面の利下げ転換は望めないとの見方が優勢となっている。

 市場では、11月のFOMCで4会合連続となる0.75ポイントの追加利上げを決めるとの見方が広がっている。また、12月は0.5ポイントの利上げを予想、23年3月まで利上げを継続すると見ている。

提供:モーニングスター社