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米8月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比31.5万人増―市場予想やや上回る
2022-09-05 08:45:00.0
<チェックポイント>
●失業率は3.7%に上昇(悪化)―労働参加率が上昇=雇用ひっ迫緩和か
●平均時給も前月比0.3%増と市場予想下回る
●市場、失業率4%台・雇用者数20万人増なら利上げペース減速と
米労働省が2日に発表した8月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比31万5000人増と、7月の52万6000人増を下回り、前月から伸びが鈍化したものの、市場予想の平均値29万8000人増をやや上回った。民間部門全体の雇用者数が前月比30万8000人増、政府部門は同7000人増。
過去分については、7月が52万8000人増から52万6000人増に、6月が39万8000人増から29万3000人増に下方改定されており、過去3カ月間(6−8月)の月平均の雇用者数の伸びは37万8000人増と、7月時点(5−7月の平均)の40万2000人増から伸びが鈍化した。
一方、失業率は3.7%と、7月の3.5%から上昇(悪化)。2月(3.8%)以来6カ月ぶりの高水準となった。労働市場への参加の程度を示す労働者の市場参加率が62.4%と3カ月ぶりに上昇に転じたためで、市場では、参加率が上昇したことにより今後の雇用市場のひっ迫感が緩和し、賃上げ圧力が弱まると見ている。
また、平均時給の伸びも前月比0.3%増と、7月の0.5%増から4カ月ぶりに鈍化した。2月の0.1%増以来の低い伸びで、市場予想の0.4%増も下回った。労働時間も34.5時間と、7月の34.6時間を下回った。
新型コロナウイルスの影響については、コロナ禍による事業所の休業や廃業によって労働時間が短縮された、もしくは全く働けなかった労働者が190万人と、7月の220万人を下回り、4カ月ぶりに減少した。コロナ禍で仕事を探すことができなかった労働者も8月は52万3000人と、7月の54万8000人や6月の61万人を下回った。
セクター別では、製造業が前月比2万2000人増と、7月の3万6000人増から減速した。このうち、半導体不足などサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)に直面している自動車・同部品製造業は1900人減と、7月の3600人増から減少に転じ、建設業は1万6000人増と、7月の2万4000人増から減速した。
サービス業も前月比26万3000人増と、7月の41万1000人増から伸びが鈍化した。このうち、小売業は4万4000人増と、7月の2万9100人増から伸びが加速したが、運輸・倉庫業は4800人増と、7月の2万4600人増から大幅に鈍化。専門・ビジネスサービス業は6万8000人増(7月は8万4000人増)、レジャー・接客業は3万1000人増(7月は9万5000人増)を下回った。
今回の雇用統計を受け、市場では、次回FOMC(米連邦公開市場委員会)において3会合連続で0.75ポイントの利上げを実施するとの見方は大勢を占めるが、やや後退。今後、失業率が4%に上昇し、雇用者数が20万人増に減速すれば、FRBは利下げペースを減速させるとの見方も出ている。
<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社




