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金融・経済ニュース

米6月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比37.2万人増―7月も大幅利上げの公算大

2022-07-11 09:13:00.0

<チェックポイント>

●前月下回るも市場予想を大幅に上回る

●雇用需要強くも労働者不足で賃金の伸び高い

●利上げで景気後退の兆しみられず、市場は次回FOMCで0.75ポイント利上げを予想

 米労働省が9日に発表した6月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比37万2000人増と、前月の38万4000人増(改定前は39万人増)をやや下回ったが、市場予想の25万人増を大幅に上回った。

 4月と5月の雇用者数は計7万4000人の下方改定となった。また、過去3カ月間(4−6月)の月平均の雇用者数の伸びは37万5000人増と、5月時点の38万3000人増や4月時点の49万3000人を下回った。

 市場が注目していた、平均時給は前月比0.3%増と、前月の0.4%増を下回り、市場予想と一致した。前年比は5.1%増(前月は5.3%増)と3カ月連続で減速し、インフレ圧力が緩和した。ただ、市場予想の前年比5.0%上昇を上回った。企業の雇用需要が強い一方で、労働者不足となっているため、賃金を引き上げざるを得なく、賃金の伸びは依然高い状況が続いている。

 一方、失業率は3.6%と、4カ月連続で変わらず、市場予想とも一致した。労働市場への参加の程度を示す労働者の市場参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は6月が62.2%と、5月の62.3%を下回った。市場では、市場参加率が悪化した一方で、雇用需要が強いため、今後、賃上げ圧力が高まると見ている。

 セクター別の雇用者数は、製造業が前月比2万9000人増と、前月の1万8000人増から伸びが加速した。このうち、半導体不足などサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)に直面している自動車・同部品製造業は同2100人増と、前月の同4700人減から増加に転じた。対照的に建設業は同1万3000人増と、前月の3万4000人増から伸びが減速した。

 サービス業も前月比33万3000人増と、前月の27万8000人増から伸びが加速。このうち、小売業は同1万5400人増と、前月の4万3700人減から増加に転じた。運輸・倉庫業は同3万5500人増(前月は5万8700人増)、専門・ビジネスサービス業は同7万4000人増(前月は6万9000人増)からそれぞれ伸びが加速。レジャー・接客業は同6万7000人増と、前月の6万8000人増をやや下回ったが、好調が続いた。外食や旅行需要が増加したことが背景。

 民間部門全体の雇用者数は、前月比38万1000人増と、前月の33万6000人増を上回り、3月の38万5000人増以来3カ月ぶりの高い伸びとなった。対照的に、政府部門は同9000人減と、前月の4万8000人増から急減した。

 市場では、6月の民間部門が堅調となったことから、強い雇用需要と雇用ひっ迫で米経済と雇用市場が堅調を維持しているとの見方を強めている。また、これまでのFRBの大幅利上げによる景気後退の兆しは見られないとして、FRBは次回7月会合で0.75ポイントの利上げを実施すると予想している。ただ、FRBの利上げ継続によって将来的には景気が後退し、これまでのような強い雇用の伸びは長続きしないと見ている。

提供:モーニングスター社