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米5月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比39万人増―伸び鈍化も市場予想上回る
2022-06-06 09:27:00.0
<チェックポイント>
●失業率3.6%―4月から横ばいで低水準続く
●労働参加率62.3%―依然労働力不足で賃上げ圧力高まる見通し
●平均時給は前年比5.2%増と、2カ月連続で伸び鈍化でも依然高い伸び
米労働省が3日発表した5月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比39万人増と、4月の43万6000人増(改定前は42万8000人増)を下回ったものの、市場予想の31万8000人増を大幅に上回った。
失業率も3.6%と、4月と変わらず、20年2月(3.5%)以来、2年3カ月ぶりの低水準となっている。
市場が注目していた平均時給は、前月比0.3%増と、市場予想0.4%増を下回った。前年比は5.2%増となり、4月の5.5%増を下回ったものの、市場予想と一致。インフレ圧力が4月に引き続き緩和したことが確認された。ただ、企業の雇用需要が強い一方で、労働者不足となっているため、賃金を引き上げざるを得なく、賃金の伸びは高い状況が続いている。
インフレ調整後の実質賃金の伸びはマイナスとなっているため、高インフレが続けば、今後の景気の足かせになるリスクがある。市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)が目先の急速なインフレ上昇を抑制するため、利上げを休止せずに5月FOMC(米連邦公開市場委員会)の0.50ポイント利上げに続いて次回6月と7月FOMCでも0.50ポイントの利上げを実施する可能性が高いと警戒している。
5月の非農業部門雇用者数をセクター別でみると、製造業が前月比1万8000人増と、4月の6万1000人増から伸びが鈍化した。建設業は同3万6000人増となり、4月の横ばいから伸びが加速。ただ、半導体不足などサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)に直面している自動車・同部品製造業は同3500人減と、4月の同7500人増から減少に転じた。
サービス業は前月比27万4000人増と、4月の同33万6000人増から伸びが減速した。このうち、小売業は同6万700人減と、4月の1万2300人増から大幅に減少したが、コロナ禍前の20年2月の水準を15万9000人上回っている。運輸・倉庫業は同4万7000人増と、4月の同4万6200人増に続いて堅調を維持し、専門・ビジネスサービス業は同7万5000人増と、4月の4万9000人増から伸びが急加速。レジャー・接客業は外食や旅行需要が増加したことを受け同8万4000人増と、4月の8万3000人増を上回った。
労働参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は5月が62.3%と、4月の62.2%を上回った。市場では、労働参加率が改善したが、雇用需要が依然として強く、労働者不足が続いているため、今後、賃上げ圧力が上昇し、賃金インフレ懸念が一段と強まると見ている。
失業者数のうち、全体の13.6%に相当する81万人(4月は14.4%相当の85万3000人)がコロナ感染拡大を受けた経済活動の自粛によって発生した「一時帰休による失業者」に分類された。この一時帰休者数は前月比4万3000人減と、4月の同6万6000人増から減少に転じた。
また、FRBが重視している27週間以上の長期失業者数の割合は23.2%(135万6000人)と、4月の25.2%(148万3000人)を下回ったが、コロナ禍前の20年1月の20.2%(118万6000人)を上回り、高水準が続いている。
<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社




