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5月FOMC議事録、あと数回0.5ポイントの連続利上げの可能性を示唆
2022-05-26 09:56:00.0
<チェックポイント>
●多くの委員、「次から数回の会合で利上げが適切」
●インフレは悪化していない可能性がある―ピークアウトの判断は時期尚早
●不透明な経済見通しに対し、制限的な政策スタンスが適切
FRB(米連邦準備制度理事会)は25日、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(3−4日開催分)を公表した。市場が注目していた、次回6月FOMCでの0.50ポイントの追加利上げ見通しについて、議事録は、「FRBの大半の委員は政策金利の継続的な引き上げが正当化されると判断している」とし、さらに、「ほとんどの参加者は、次から数回の会合で、0.50ポイントの利上げが適切である可能性が高いと判断した」とし、6月以降も0.50ポイントの利上げが続く見通しを示した。
インフレの見通しについては、「多くの委員がインフレ圧力はもはや悪化していない可能性があると指摘した」とした一方で、「インフレがピークに達したと確信するのは時期尚早だ」とし、慎重な見方を示している。
さらに、「多くの委員が先行きの不透明な経済見通しに対し、制限的な金融政策スタンスが適切になる可能性があると指摘した」「複数の委員が経済見通しは非常に不確実であり、政策決定は経済データを注視し、強い労働市場の環境を維持する一方で、インフレ率を物価目標の2%上昇に戻すことに焦点を合わせることで意見を一致させた」とし、制限的な金融政策スタンスの必要性を指摘している。
この背景には、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の開始(2月24日)と、それに伴う西側諸国の対ロ経済制裁により、インフレ圧力が高まる一方で、経済の先行き懸念が高まっているため、速いペースの利上げが景気を大きく冷え込ませる懸念がある。
制限的な金融政策スタンスについて、市場ではFRBがどこまで政策金利の水準を引き上げ、いつから利下げに逆転するかという意味での「引き上げ限度」を示すと見ている。パウエルFRB議長らFRB幹部は講演などで、引き上げ限度の判断尺度として、「金融状況」という用語を繰り返し使っており、市場の一部ではFRBが株式市場の水準や社債のスプレッドを注視していると見ている。
ただ、足元の金融状況を測る上で重要な指標となっている証券大手ゴールドマン・サックスのGS米国金融環境指数(FCI、株式や信用スプレッド、為替、金利など一連の市場指標に基づいて算出)をみる限り、現時点でまだ金融引き締めの見方が強く、追加利上げは正当化されている。
議事録発表を受け、米債券市場では10年国債の利回りは発表前の2.758%からやや低下しただけで、ほとんど変わらなかった。
また、株式市場では議事録発表後、ダウ工業株30種平均がやや上昇した。数回の利上げは予想された通りだったことや、むしろ、0.50ポイントを超える積極的な利上げはないとの見方が広がったことが大きい。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
NYダウベア<2041>
提供:モーニングスター社




