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ECB、政策金利据え置き―量的緩和は7−9月期に終了へ
2022-04-15 09:43:00.0
<チェック・ポイント>
●国債買い入れ制度「APP」の7−9月期終了と減額ペースを据え置き
●利上げはAPP終了後、「しばらくしてから」
●バランスシートは利上げ後も再投資により維持
欧州中央銀行(ECB)は14日の定例理事会で、主要政策金利のうち、市場介入金利である定例買いオペの最低応札金利(リファイナンス金利)を0.00%に、下限の中銀預金金利をマイナス0.50%に、上限の限界貸出金利を0.25%に、いずれも据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。据え置きは16会合連続。
一方、QE(量的金融緩和)政策である既存の資産買い入れ制度(APP)の終了時期については、短期的には高インフレが持続するとの判断を据え置いた上で、「(APPを)7−9月期に終了するという期待を裏付ける」とした。具体的な時期については6月の会合で決めるとした。
市場では、APPの終了時期について、7−9月期の「前半」に前倒しされると予想していた。ECBは次回6月会合で新しいデータに基づき、7月にもAPPを終了し、12月から利上げサイクルに入る可能性があると見られている。
ECBは前回3月会合で、APPの終了時期を7−9月期としている。具体的にはAPPによる4月の資産買い入れ額を400億ユーロ、5月は300億ユーロ、さらに6月は200億ユーロと、これまでの減額ペースを一段と早めるとしたが、今回の会合でもこの減額ペースが据え置かれた。
APP終了後のバランスシート(保有資産)については、満期償還金の元本の全額を再投資することにより、利上げ開始後も長期にわたり、維持する方針を示した。バランスシートを維持する期間について、ECBは、「主要金利の引き上げを開始した日を過ぎて長期にわたり、また、良好な流動性条件と十分な金融緩和を維持するために必要な限り続ける」としている。
利上げ開始時期についは、前回会合時と同様、「主要な金利調整(利上げ開始)はAPPによる資産買い入れ終了後、しばらくしてから段階的に行われる」とした。その上で、ECBは「フォワードガイダンス(金融政策の指針)と中期的にインフレ率を2%上昇で安定させる戦略によって決定される」とし、前回会合時と同様、「インフレ率が2%上昇に収束し、その後も持続すると判断できるまで、ECBの政策金利は現在の水準となることが予想される」としている。
市場では、早ければ9月、遅くとも12月までに0.25ポイントの小幅な利上げが実施され、23年3月までにマイナス金利が終了すると予想している。
このほか、ECBは銀行による中小企業や家計向け融資の拡大を目指すTLTRO3(貸出条件付き長期資金供給オペ)の貸出条件の緩和措置も据え置いた。同制度で適用される貸出条件は6月に終了する見通し。
次回の会合は6月9日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




