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RBA、予想通り政策金利据え置き―声明文の内容は以前よりタカ派的に
2022-04-06 08:48:00.0
<チェックポイント>
●「(利上げ開始を)忍耐強く待つ準備がある」の文言削除
●「利上げ開始前にインフレが持続的に物価目標内にある証拠が必要」
●市場は6月に利上げサイクル入りの見方強める
豪準備銀行(RBA、中銀)は5日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)の誘導目標を過去最低水準の0.10%に据え置いた。据え置きは16会合連続。市場予想通りだった。
ロウRBA総裁は理事会後に発表した声明文で、「ロシアによるウクライナへの侵略や、コロナ禍からの景気回復による強い需要が物価上昇圧力に寄与している。これに伴い、国債の利回りも上昇し、将来の政策金利への期待は高まっている」と前回3月会合時と同様のスタンスを示した。
利上げ開始のカギを握る賃金上昇のペースについては、前回会合時と同様、「賃金の伸びは回復しているが、コロナ禍発生前の低い賃金に過ぎない」との判断を維持した。オーストラリアの最新の四半期賃金価格指数(労働コスト)は、21年10−12月期が前年比2.3%上昇と、前期の同2.2%上昇をやや上回ったが、ロウ総裁が求めている3%程度の上昇を大きく下回ったままだ。
ただ、今回の会合で、ロウ総裁は初めて、前回会合時で使われた、「インフレに影響を与えるさまざまな要因がどのように進展するか注視しており、忍耐強く待つ準備ができている」との文言を削除。新たに「ガソリンなどのコモディティ(国際相場商品)価格が上昇すると、今後数四半期にわたり、インフレ率がさらに上昇する」、「今後数カ月でインフレと賃金の変化に関する重要な追加の証拠が手に入る」と述べ、先々、タカ派(インフレ抑制派)に変わる可能性を示唆した。
市場では、こうしたロウ総裁の発言を受け、ロシア・ウクライナ戦争によりガソリン価格高騰など物価上昇圧力が高いことから、RBAは今後数カ月で利上げサイクルを開始すると見ている。会合後、短期金融市場ではRBAが6月に利上げを開始し、キャッシュレートは向こう1年で2.70%、2年間で3.50%にまで上昇するとの予想を織り込んだ。
市場が注目していた、保有国債の減額開始の前倒しについて、ロウ総裁は言及しなかった。RBAは2月会合で、保有国債の減額について、「パンデミックが始まって以降、バランスシート(保有国債残高)は3倍以上の約6400億豪ドルに達した。5月会合で、債券の満期償還金の再投資について検討する」とし、5月会合で検討するとしている。
次回会合は5月3日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




