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米3月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比43.1万人増―市場予想下回る
2022-04-04 10:28:00.0
<チェックポイント>
●非農業部門雇用者数は製造業が堅調―供給難解消方向で自動車・同部品も回復示す
●失業率は3.6%に低下―新型コロナ感染拡大前20年2月の水準に近づく
●平均賃金は前年比5.6%増―2月の同5.2%増から急加速
米労働省が1日発表した3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比43万1000人の増加となった。市場予想の49万人増を下回ったが、2月分が75万人増(改定前は67万8000人増)に上方改定されている。一方、失業率は3.6%と、市場予想の3.7%を下回り、20年2月の3.5%以来、2年ぶりの低水準となった。
1月と2月の雇用者数は計9万5000人の大幅な上方改定となった。過去3カ月間(1−3月)の月平均の雇用者数の伸びは56万2000人増と、2月時点の61万4000人増や1月時点の58万人増、21年12月時点の63万7000人増を下回り、鈍化傾向にある。
3月の非農業部門雇用者数をセクター別でみると、製造業が前月比3万8000人増と2月と同じ伸びとなり、堅調を維持した。このうち、半導体不足などサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)に直面している自動車・同部品製造業は同6400人増と、2月の1万6000人減から3カ月ぶりに回復した。一方、建設業は同1万9000人増が2月の5万7000人増を大幅に下回った。
サービス業は前月比36万6000人増と、2月の63万7000人増から伸びが急減速した。このうち、小売業は同4万9000人増と、2月の11万0300人増から半減。運輸・倉庫業も同500人減と、2月の6万9700人増から減少に転じた。専門・ビジネスサービス業は同10万2000人増と、2月の10万5000人増に続いて堅調を維持した。レジャー・接客業は同11万2000人増となったが、2月の15万4000人増を下回った。
民間部門全体の雇用者数は、前月比42万6000人増と、2月の73万9000人増(改定前65万4000人増)を大幅に下回り、21年9月の40万9000人増以来6カ月ぶりの低い伸びとなった。他方、政府部門も同5000人増と、2月の1万1000人増(改定前は同2万4000人増)を下回った。
一方、失業率は3.6%と、2月の3.8%や市場予想の3.7%よりも改善し、新型コロナ感染拡大前の20年2月(3.5%)以来2年1カ月ぶりの低水準となった。
労働市場への参加の程度を示す労働者の市場参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は62.4%と、2月の62.3%や1月の62.2%、21年12月の61.9%を上回った。
失業者数のうち、全体の13.2%に相当する78万7000人(1月は14.2%相当の88万8000人)がコロナ感染拡大を受けた経済活動の自粛によって発生した「一時帰休による失業者」に分類された。3月はオミクロン株による新規感染者数の減速で、一時帰休者数は前月比10万1000人減(2月は7万1000人減)と、大幅に減少した。
市場が注目していた平均賃金の伸びは前月比0.4%増(0.13ドル増)の31.73ドルと、市場予想と一致した。前年比では5.6%上昇と、2月の同5.2%上昇を上回り、インフレ加速懸念が強まった。企業は需要増を背景に労働者不足となっているため、賃金を引き上げている。
ただ、市場では、賃金の伸び高まったもののインフレ調整後の実質賃金の伸びはマイナスで今後の景気の足かせになるリスクがあるとみており、FRB(米連邦準備制度理事会)は目先のインフレ急加速を抑制するため、3月会合の0.25ポイント利上げに続いて、次回5月会合では0.50ポイントの大幅利上げを含め、22年末までに計2.50ポイントの利上げを行うと予想している。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
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提供:モーニングスター社




