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金融・経済ニュース

米2月新築住宅販売件数、前月比2%減の77.2万戸―市場予想下回る

2022-03-24 10:35:00.0

<チェックポイント>

●販売件数は主力の南部と西部が急減し、全体を押し下げ

●住宅在庫は14年ぶり高水準でも手ごろ物件は不足気味

●住宅価格は前年比10.7%上昇と高い伸び

 米商務省が23日発表した2月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比2%減の年率換算77万2000戸と、1月の同8.4%減(改定前は4.5%減)に続き、2カ月連続の減少となり、市場予想の81万戸に対しても下回った。前年比は6.2%減となり、9カ月連続で前年水準を下回った。

 過去3カ月(21年11月−22年1月)の販売件数の改定値は、1月は前回発表時の80万1000戸から78万8000戸に下方改定されたが、11月は74万9000戸から75万3000戸に、また、12月も83万9000戸から86万戸に、計2万4000戸の上方改定となった。

 販売件数が2カ月連続で減少したことについて、市場では住宅価格が高水準にあることや、最近の住宅ローン金利の上昇で住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)が低下していることが主な要因と見ている。

 販売件数の内訳は、着工前時点での販売件数(バックログ)が前月比9.4%増の20万9000戸と、2カ月連続で増加し、21年5月(24万5000戸)以来9カ月ぶりの高水準となった。他方、建築中の新築住宅の販売件数は同9.1%減の35万9000戸と、2カ月連続で減少し、21年9月(35万1000戸)以来5カ月ぶりの低水準となった。完成住宅の販売件数は同1.0%増の20万4000戸と、21年12月(24万戸)以来2カ月ぶりの高水準となった。

 住宅価格は中央値(季節調整前)で、前月比6.3%低下の40万0600ドルとなり、21年12月(39万9100ドル)以来2カ月ぶりの低水準となったが、前年比10.7%上昇と高止まりが続いている。

 販売価格帯を見ると、40万ドル以上の高額物件の販売比率が49%と、1月の57%から急低下した一方で、40万ドル未満の手ごろ物件の比率は1月の44%から50%に上昇し、より手ごろ物件にシフトした。市場では、建築コスト高を反映し、手ごろ物件の供給不足が続いていると見ている。

 地域別販売件数は、全体の約2割を占め、南部に続いて販売件数が多い西部が前月比13.0%減(前年比9.3%減)の19万4000戸と、2カ月連続で減少し、全体の約6割を占め、販売件数が最も多い南部も同1.7%減(同3.0%減)の45万1000戸と、2カ月連続で減少し、全体を押し下げた。対照的に、北東部は同59.3%増(同7.5%増)の4万3000戸と急増し、中西部も同6.3%増(同19.2%減)の8万4000戸と、堅調となった。

 住宅供給(在庫)をみると、新築住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む、季節調整値)は前月比2.3%増(前年比33%増)の40万7000戸と増加し、08年以来14年ぶりの高水準となった。これを2月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は6.3カ月相当と、1月の6.1カ月相当から2カ月連続で上昇し、1年前の4.5カ月相当を大幅に上回った。

 しかし、住宅在庫のうち、すぐに販売できる完成戸数は在庫全体の8.6%(3万5000戸)と少なく、未着工件数も10万6000戸と全体の26%も占め、供給不足感が強い。在庫全体でも住宅バブル期の在庫水準(45万戸)の約90%の水準にとどまっており、フレディマックの最新調査によると、現在の住宅取得需要は今なお強く、需要を満たすためには住宅供給は最大400万戸不足していると試算している。

 今後の見通しについては、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が3月から金融引き締め(利上げ)サイクルに転換したため、住宅ローン金利の加速により、住宅購入者のアフォーダビリティが一段と低下することや、新築購入を断念し、住宅リフォームに走りやすくなること、さらには建築資材不足や労働者不足、さらには建築コストの上昇により、手ごろな価格帯の住宅供給が困難となるなど、新築市場には逆風が吹き続けると懸念している。

<関連銘柄>
 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
 SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
 NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社