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米2月住宅着工件数、前月比6.8%増の176.9万戸―市場予想上回る
2022-03-18 10:06:00.0
<チェックポイント>
●コロナ禍前水準上回り、15年8カ月ぶり水準
●北東部、中西部、南部が堅調、西部は急減
●高インフレと住宅ローン金利上昇で下期から住宅着工に逆風か
米商務省が17日発表した2月住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比6.8%増の176万9000戸と、1月の5.5%減(改定前は4.1%減)から増加に転じ、市場予想の170万戸を上回った。コロナ禍前の20年2月の158万9000戸を上回り、06年6月(180万2000戸)以来、15年8カ月ぶりの高水準となった。前年比は22.3%増だった。
主力の一戸建てが前月比5.7%増の121万5000戸と2カ月連続で増加し、21年11月の122万2000戸以来3カ月ぶりの高水準に戻った。他方、月毎に変動が激しいアパート(5世帯以上)は同0.8%増の50万1000戸となった。
建築業者が住宅購入需要の強さを受けてバックログ(建築許可が下りたあと、未着工となっている件数)の処理に向かったため、着工件数が急増した。また、労働者不足やサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)の問題を乗り越えた可能性があるとの見方もある。ただ、ウクライナ情勢の緊迫化でインフレ圧力が一段と高まる見通しや、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げにより、高インフレと住宅ローン金利の上昇による住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)低下などの悪影響が強まるため、下期から低調になる可能性がある。
一戸建てのバックログは前月比2%増の15万2000戸と2カ月連続で増加した。前年比は24.6%増だった。
地域別の着工件数は、北東部が前月比28.7%増、中西部が同15.3%増、全体の約6割を占める主力の南部は同11.4%増だった。対照的に、南部に次いで大きい西部は同11.4%減と、急減した。
一方、先行指標である住宅建築許可件数は前月比1.9%減の185万9000戸と、5カ月ぶりに減少し、市場予想の186万戸を下回った。一戸建ては同0.5%減の120万7000戸と5カ月ぶりに減少。アパート(5世帯以上)は同4.5%減の59万7000戸と2カ月連続で減少した。全体の前年比は7.7%増だった。地域別では、中西部や西部の一戸建てが急減し、対照的に北東部や主力の南部の一戸建ては増加した。
許可件数が減少した一方で、一戸建ての建築中件数は前月比1.3%増の79万9000戸と、20年6月以降21カ月連続の増加となり、アパート(5世帯以上)は同2.4%増の77万戸だった。全体では同1.9%増(前年比は22.8%増)の158万3000戸と、1973年8月(159万4000戸)以来48年6カ月ぶりの高水準となっている。
2月の建築中件数が21年10−12月期の月平均(149万2000戸)を6.1%上回ったことから、4月28日発表予定の1−3月期GDP(国内総生産)速報値の住宅投資部門を押し上げる見通しだ。
一戸建ての完成住宅件数は、前月比12.1%増の103万4000戸、アパート(5世帯以上)は同11.3%減の26万6000戸となり、全体では同5.9%増の130万9000戸と3カ月ぶりに増加に転じた。
提供:モーニングスター社




