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パウエルFRB議長、ウクライナ侵攻でも3月利上げ開始を示唆
2022-03-03 12:24:00.0
<チェックポイント>
●3月FOMCで0.25ポイントの利上げを提案
●今後1回のFOMC会合で0.25ポイント以上の大幅利上げの可能性、排除せず
●ウクライナ侵攻の米経済への影響は依然極めて不確実
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は2日、米下院金融サービス委員会で、15−16日に開かれる次回FOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標が引き上げられる見通しを明らかにした。市場では、ロシアによるウクライナ侵攻開始(2月24日)という外部環境の大きな変化を受け、FRBが3月FOMCで予想通り利上げを実施できるかどうかに注目している。
同議長は事前に準備したテキストの中で、「インフレ率が年率2%上昇をはるかに上回り、雇用市場が堅調であるため、われわれは今月の会合で、FF金利の誘導目標を引き上げることが適切であると考えている」とした上で、0.25ポイントの利上げを提案したい意向を明らかにした。さらに、今後1回のFOMC会合で0.25ポイント以上の大幅利上げを行う可能性も排除しない考えを示した。前回1月FOMC後に発表された声明文でも同様の文言が使われており、ロシアによるウクライナ侵攻後でも利上げ方針は変わっていないことを示した。ただ、利上げ幅については明らかにしなかった。
また、パウエル議長は、ロシア軍によるウクライナ侵攻作戦開始による米経済への影響について、「ロシアが仕掛けたウクライナ戦争、対ロ経済制裁、そして今後、起こりうる出来事が米国経済に与える短期的な影響は、依然として極めて不確実だ」とした上で、「こうした外部環境で適切な金融政策を示すには、経済に予期しない状況に進むという認識が必要だ。今後の経済データやウクライナ侵攻の見通しに機敏に対応する必要がある」とし、慎重な金融政策対応が必要との見方を示した。
ウクライナ侵攻前、市場では3月FOMCでの利上げ幅を0.50ポイントと予想する見方が多かったが、ウクライナ侵攻後は0.25ポイントとの予想が増えている。
オミクロン株の感染拡大については、同議長は今回の報告書で、「オミクロン株の急速な感染拡大は、22年初めに経済活動をやや減速させたが、1月中旬以降、新規感染者数が急激に減少したため、景気減速は一過性に終わった」との認識を示した。FRBは1月FOMCの時点では、オミクロン株の米経済への影響について、「経済の先行きは、新型コロナウイルスの進路に依存している」と、警戒感を強めていた。
資産買い入れの量的金融緩和(QE)により、現在、約8兆9000億ドルと、1年前の2倍超に達しているFRBのバランスシート(保有国債高)の削減開始時期についても、同議長は明言を避けた。
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提供:モーニングスター社




