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金融・経済ニュース

RBA、政策金利据え置き―ウクライナ侵攻は新たな不確実性要因と

2022-03-01 14:43:00.0

●ロウ総裁、「インフレ率が持続的に物価目標内にあるとの判断は時期尚早」

●ロウ総裁、利上げ開始に慎重な構え崩さず」

●オミクロン株の後退を受けて消費は持ち直し

 豪準備銀行(RBA、中銀)は3月1日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)の誘導目標を過去最低水準の0.10%に据え置いた。市場の予想通りだった。据え置きは14会合連続。

 RBAのロウ総裁は会合後に発表した声明文で、ロシア軍のウクライナ侵攻と西側諸国による対ロ経済制裁の発動について、「新しい大きな不確実性要因」との認識を示した上で、「多くのコモディティ(国際相場商品)の価格がさらに上昇し、国債の利回りもこの1カ月で上昇しており、将来の政策金利への期待は高まっている」とした。

 その一方で、利上げ開始時期については、前回2月会合と同様、「インフレ率が持続的に2−3%上昇の物価目標の範囲内に収まるまで引き上げない」とし、その上で、前回会合時と同様、「インフレ率は上昇しているものの、持続的に物価目標の範囲内にあると結論付けるのは時期尚早」とした。

 利上げ開始のカギを握る賃金上昇のペースについて、ロウ総裁は、「賃金の伸びは回復しているが、全体としては、コロナ禍発生前の低い賃金に過ぎず、依然として緩やかな伸びになると予想されている」とした。オーストラリアの最新の四半期賃金価格指数(労働コスト)は21年10−12月期が前年比2.3%上昇と、前期の同2.2%上昇をやや上回ったが、ロウ総裁が求めている3%程度の上昇を大きく下回った。

 また、ロウ総裁は、インフレ率が物価目標の中間値(2.5%上昇)と完全雇用(失業率4%)の状況が持続することも利上げ開始の要件のひとつと指摘している。最新データでは、21年10−12月期のコアインフレ率が7年ぶり高水準の前年比2.6%上昇、21年12月の失業率も4.2%となっているものの、ロウ総裁は賃金の上昇が緩やかな場合、インフレの加速が一過性で終わると見ている。

 ロウ総裁は、インフレ見通しについて、前回会合時と同様、「賃金の伸びも緩やかなままであり、賃金の伸びがインフレの持続的な目標達成と一致するペースになるには時間がかかる可能性がある」との認識を示し、利上げ開始に慎重な構えを崩していない。さらに、「インフレに影響を与えるさまざまな要因がどのように進展するか注視しており、辛抱強く待つ準備ができている」とも述べている。

 RBAは今回の会合で、22年のインフレ見通しを約3.25%上昇、23年の見通しを約2.75%上昇と、いずれも前回予想を据え置いた。ロウ総裁は景気見通しについて、「オーストラリア経済は引き続き回復力があり、オミクロン株の後退を受けて消費は持ち直している」とした。また、失業率の見通しについては、「年内に4%未満に低下し、23年も4%未満にとどまる」と、前回会合時の見通しを据え置いている。

 次回会合は4月5日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社