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金融・経済ニュース

米11月中古住宅販売件数、前月比1.9%増の年率646万戸―市場予想下回る

2021-12-23 10:54:00.0

<チェックポイント>

●家賃高騰を背景に、住宅ローン金利上昇前の住宅購入にシフト

●22年前半は売り物件増加で在庫不足緩和―NAR予想

●販売ペース短期間化―購入競争激しく売り切れ続出

 NAR(全米不動産業協会)が22日発表した11月中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.9%増の年率換算646万戸と、10月の同0.8%増を上回り、3カ月連続で増加したものの、市場予想の652万戸を下回った。

 一方、季節要因を無視できる前年比は2.0%減となり、4カ月連続で前年水準を下回った。

 NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「家賃の高騰など(インフレ圧力)が続く中、住宅購入者は住宅ローン金利が今後数カ月で一段と上昇する前に、(家賃払いよりも)固定金利の住宅ローンの支払いを選択する動きを強めた」と分析している。同氏は22年末までに住宅ローン金利は、フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利で現在の3.1%から3.7%に急上昇すると見ている。

 住宅供給の過不足感を示す11月時点の未販売住宅(在庫)は前月比9.8%減(前年比13.3%減)の111万戸と、21年のピークとなった7月の131万戸から4カ月連続で減少、11月の販売ペースに換算した在庫水準も2.1カ月分と3カ月連続で低下し、10月と1年前の2.3カ月分を下回った。このうち、一戸建て住宅の在庫は前月比10.3%減の96万戸と4カ月連続で減少した。ただ、NARの最新調査では22年前半に住宅所有者の自宅売却件数が増加する見通しで、在庫不足は緩和すると見ている。

 中古住宅の販売ペースをみると、販売物件が11月中に市場に残っていた期間は18日間と、10月と一致したが、1年前の21日間を下回った。11月中に販売された物件のうち、全体の83%(10月は82%)が市場に出てから1カ月弱で販売されており、中古住宅の購入競争が激しいため、すぐに売り切れる状況が続いている。

 地域別販売件数は、全体の4割以上を占め、最もウエートが大きい南部が前月比2.9%増(前年比1.1%増)の285万戸となり、10月の横ばいから増加に転じた。中西部も同0.7%増(同0.7%減)の152万戸、西部は同2.3%増(同3.6%減)の133万戸となったが、北東部は同横ばい(同11.6%減)の76万戸にとどまった。

 住宅価格は中央値で前月比0.3%上昇の35万3900ドルと2カ月連続で上昇し、6月の過去最高値(36万2800ドル)に近い水準となっている。前年比は13.9%上昇と、117カ月連続で前年水準を上回る。主力の一戸建ても同様で、11月は前年水準より14.9%高い36万2600ドル(前月比0.9%上昇)となった。ヤン氏は、「新築住宅の建設がサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)と労働力不足で進まず、その結果、より多くの在庫(中古住宅の供給)を市場にもたらすことが妨げられている」とし、「在庫が記録的な低水準なため、住宅価格の高騰が続いている」と指摘している。

 住宅価格が低下しない要因の一つに、格安なフォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)物件やショートセールズ(フォークロージャー手続きに進む前の早い段階で債務者と債権者が協議して住宅を任意売却)物件などのディストレスト物件の供給が依然細っていることがある。11月のディストレスト物件の販売比率は1%弱と、10月や1年前と変わらなかった。

 一方、手ごろな価格帯の住宅供給不足と高水準の住宅価格を反映し、11月の新規住宅取得者の比率は26%と10月の29%や、1年前の32%を下回り、低水準となっている。

<関連銘柄>
 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
 SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
 NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社