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金融・経済ニュース

ECB、パンデミック緊急購入プログラムを22年3月末で終了―24年末まで償還金再投資へ

2021-12-17 11:22:00.0

<チェックポイント>

●PEPPで取得した国債の満期償還金、24年末までは再投資

●既存の国債買い入れ制度「APP」の運用を月400億ユーロに倍増へ

●TLTRO3(貸出条件付き長期資金供給オペ)は22年6月終了へ

 欧州中央銀行(ECB)は16日の定例理事会で、主要政策金利のうち、市場介入金利である定例買いオペの最低応札金利(リファイナンス金利)を0.00%に、下限の中銀預金金利をマイナス0.50%に、上限の限界貸出金利を0.25%に、いずれも据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。据え置きは13会合連続。

 また、新型コロナ危機対策として導入されている1兆8500億ユーロ規模のPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)についても、これまで通り22年3月末で終了することを確認した。

 PEPP終了について、声明文で、「理事会は景気回復と中期の物価目標の達成に向けて進展が見られていることから、今後数四半期にわたって、資産買い入れペースを段階的に削減することが可能と判断した」とした上で、「PEPP終了直前の22年1−3月期の資産買い入れペースを前四半期よりも遅いペースに引き下げる」とし、一段と資産買い入れ額を削減する方針も決めた。市場では22年2月には資産買い入れ規模を10月と11月の月約680億ユーロから月500億ユーロに削減すると予想している。

 ECBは、PEPP終了後のQE政策について、PEPPによって買い入れた国債の満期償還金を少なくとも24年末まで再投資することも決めた。20年12月会合で23年12月末まで1年延長して再投資するとしていたが、さらに1年間延長することになる。これにより、保有国債の減額を回避し、22年4月以降の債券市場の混乱に対応することが可能となる。また、再投資にあたり、ECBはギリシャ経済の回復を支援するため、ギリシャ国債を買い入れる可能性を示した。

 今後のECBのQE政策は、弾力運用が可能な資産買い入れプログラム(APP)によって引き継がれる。ECBは声明文で、「資産買い入れの段階的な削減に沿って、また、インフレを中期の物価目標に収束させるため、理事会はAPPによる22年第2四半期(4−6月期)の資産買い入れ額を(現在の2倍の)月400億ユーロとし、第3四半期は月300億ユーロ、22年10月以降は月200億ユーロと段階的に引き下げながら、金融緩和政策の効果を補完させる」としている。これも市場予想通りだった。

 このほか、ECBは銀行による中小企業や家計向け融資の拡大を目指すTLTRO3(貸出条件付き長期資金供給オペ)の貸出条件の緩和措置も予定通り22年6月に終了するとしている。

 ECBは7月会合で物価目標を従来の「2%弱」から「シメントリック(上下が対称)な2%上昇」に変更することを正式決定し、ECBの新しいフォワードガイダンス(金融政策の指針)としたが、これも据え置いた。

 今後の金融政策については、「シメントリックな2%上昇の物価目標を支持し、インフレ率が経済予測のホライズン(予測期間)の途中で2%上昇に収束し、その後もタイム・ホライズンが終わるまで(2%上昇が)持続すること、また、コアインフレ率が十分、上昇し、中期的に2%上昇で安定という目標と合致すると判断できるまで、われわれの政策金利は現在の水準か、または、それ以下の一段と低い水準となることが予想される」とした。

 次回の会合は22年2月3日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社