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米9月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前年比19.5%上昇―減速に転換
2021-12-01 10:28:00.0
<チェックポイント>
●20都市圏は前年比19.1%上昇―市場予想下回る
●フェニックスの前年比33.1%上昇―28カ月連続で上昇率トップ
●価格上昇の鈍化は住宅市場の一部で過熱感薄れ始めた兆し
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が11月30日に発表した米9月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比1.0%上昇の271.18と、8月の同1.2%上昇から伸びが減速。季節要因を無視できる前年比も19.5%上昇と、8月の19.8%上昇を下回り、鈍化した。
S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は、「9月は前年比の伸びが前月を下回り、伸びが鈍化し始めた。端的に示す言葉は減速だ」とし、明確に「減速」に転換したと見ている。
市場が最も重視している主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.8%上昇の277.24と、8月の同0.9%上昇を下回った。前年比も19.1%上昇と、8月の19.6%上昇や市場予想の19.3%上昇を下回った。
20都市のすべてで上昇したが、前月比の伸びが8月を下回ったのは14都市(全体の7割)と、8月の12都市(同6割)から増えた。前年比でも20都市のうち約4割で伸びが減速した。
都市別の前年比はフェニックスが33.1%上昇と、最も高い伸びを示し、28カ月連続でトップとなった。次いで、タンパの27.7%上昇、マイアミの25.2%上昇、ダラスとサンディエゴの25%上昇となった。18年7月まで伸び率トップだったラスベガスも24.7%上昇と、急回復した。
このほか、シアトルが23.3%上昇、シャーロットも22.4%上昇、アトランタとデンバーも21.2%上昇、サンフランシスコも19.8%上昇と、いずれも全国平均(19.5%上昇)を上回った。一方、大都市のロサンゼルスは18.3%上昇、ニューヨークは15.8%上昇となった。
主要10都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.7%上昇の289.2となり、8月の同0.8%上昇を下回った。前年比でも17.8%上昇と、8月(18.6%上昇)を下回った。ただ、価格指数は金融危機前の06年6月のピーク(226.29)より27.8%高く、31カ月連続で上回っている。
全米住宅価格指数で見た住宅価格は1988年以来33年ぶりの高い伸びを維持しているが、市場では住宅価格指数の上昇鈍化に対し、住宅市場の一部で過熱感が薄れ始めた兆しで、今後数カ月、住宅価格の伸びが減速し、売りと買いの需給バランスが一段と健全化する可能性が高いと見ている。
<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社




