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金融・経済ニュース

1月FOMC議事録、すべての委員が「当分の間、金融緩和維持の方針」で一致

2021-02-18 10:20:00.0

<チェックポイント>

●FRBの目標(物価の安定と雇用の最大化)の達成には程遠い

●年内にインフレが加速しても一時的

●ワクチン接種や政府の追加景気刺激策が経済を押し上げる

 FRB(米連邦準備制度理事会)は17日、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(1月26−27日開催分)を公表した。それによると、米経済の見通しについて、「われわれの目標(物価の安定と雇用の最大化)の達成には程遠い」とした上で、「目標の達成でさらなる大きな前進を果たすにはまだ時間がかかる」と判断していることが分かった。これは、当分の間、QE(量的金融緩和)を含めた金融緩和スタンスを変更しないことを意味する。

 1月FOMCでは、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を現状のゼロ金利(0−0.25%)に据え置くことを全員一致で決めた。また、インフレ率が物価目標を下回っていることから、FRBはインフレ率が当分の間、緩やかに物価目標の2%上昇をオーバーシュートすることを目指すという、一定期間の平均でインフレ率を物価目標に収束させる、いわゆる「平均インフレ目標政策(AIT)」のフォワードガイダンス(金融政策の指針)を継続した。さらに、QE政策についても国債買い入れ目標を月800億ドル、MBS(不動産担保証券)を月400億ドルの計1200億ドルと、いずれも現状維持とした。

 これらの金融緩和スタンスの継続の必要性については、「われわれの目標が達成されるまで、金融緩和を続ける必要がある。すべてのFOMC委員は現在のわれわれの金融政策措置と政策金利に関する結果重視のフォワードガイダンス、資産買い入れペースを維持することで意見が一致した」と指摘している。

 1月FOMC開催時、市場では現在の堅調な株式相場を支えている国債買い入れの規模が縮小、すなわち、QEの段階的な打ち切りを意味するテーパーリング(段階的縮小)の見通しに注目していた。この背景には、投資家は株価が2000年初頭のドット・コムバブル以来の高値水準にあるものの、FRBの金融システムへの潤沢な流動性供給により、リスクを取り続けていることがある。

 パウエルFRB議長は1月FOMC後の会見で、「テーパーリングは時期尚早だ。ただ、資産買い入れの方針を変更する前に、われわれの使命の達成でさらなる大きな前進を見る必要があるというフォワードガイダンスを設けただけだ」と述べている。また、同議長は会見で、「米経済は年末ごろには改善する可能性を示す兆候が見られる」とし、新型コロナワクチン接種の普及が経済改善の根拠として指摘した一方で、「今年、インフレが加速しても一時的で長続きしないと考えられる。われわれはインフレ上昇を容認できる」、さらに、「資産買い入れ政策の変更点に到達するにはまだ時間がかかる。出口戦略に意識を集中するのは時期尚早だ」と述べ、出口戦略は時期尚早との見方を改めて強調している。

 議事録では今後の景気回復の見通しについて、「われわれはワクチン接種の進展や政府の第2弾の追加景気刺激策が「経済活動をかなり押し上げることにつながる」と見ている。

 市場でも、FRBは新型コロナワクチン接種の進展やバイデン大統領の1兆9000億ドルの追加景気刺激策が3月から実施される見通しを考えると、米経済が新型コロナのパンデミック(感染症の世界大流行)前の正常な状態に戻り始めるのは春ごろのため、当分の間、現在のフォワードガイダンスが維持されるみている。ただ、早ければ年内に金融政策が変更されるとの見方と、テーパーリングは22年末まで起こらないとの見方に分かれている。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社