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金融・経済ニュース

米11月小売売上高、前月比1.1%減―市場予想大幅に下回る

2020-12-17 09:43:00.0

<チェックポイント>

●アパレルと家電、家具、百貨店、レストラン・バーが急減―新型コロナ感染再拡大が影響

●10月小売売上高、前月比0.1%減に下方改定―改定前は同0.3%増

●11月コア小売売上高、前月比0.5%減―10−12月期GDP押し下げへ

 米商務省が16日発表した11月小売売上高(季節・営業日調整後)は、速報値ベースで前月比1.1%(60億ドル)減の5465億ドルと、市場予想の同0.2−0.4%減を大きく下回った。10月分が同0.1%減(改定前は0.3%増)に下方改定されたため、2カ月連続の減少となる。新型コロナウイルスの感染再拡大を受け経済活動が制限された悪影響が出た。前年比は4.1%増となったが、10月の5.5%増(改定前は5.7%増)から鈍化した。

 多くの州で新型コロナの感染が再拡大しているため、経済活動の抑制が一段と進むこと、さらには航空会社や観光産業でもレイオフ(一時解雇)が急増していることから、雇用回復ペースが一段と遅れる可能性が高く、市場では、10−12月期の小売売上高は伸びが鈍化すると予想。米景気がパンデミック(20年3月)前の水準に回復するのは早くて21年4−6月期と見ている。

 前月比の内訳は、全13業種のうち、10業種で減少し、3業種で増加した。減少幅が最も大きかったのは、月ごとに変動が激しいガソリンスタンドを除くと、百貨店の前月比7.7%減(10月は4.9%減)で、次いでアパレルの同6.8%減(同3.4%減)、電子機器・家電の同3.5%減(同1.1%増)、家具の同1.1%減(同0.2%増)、レストラン・バーの同4.0%減(同0.5%減)。

 このほか、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍は前月比0.6%減(10月は0.8%減)、百貨店やスーパーなどの量販店を含む一般小売販売は同1.0%減(同1.1%減)、ヘルス(薬局・美容)は同0.7%減(同0.7%減)、どのカテゴリーにも入らない「その他小売り」は同0.5%減(同横ばい)となった。

 これとは対照的に、グローサリーストア(食品雑貨店)などの食品・生鮮飲料水は前月比1.6%増(10月は0.7%減)、自宅改修需要の高まりを受けたホームセンターなどの建築資材・園芸は同1.1%増(同0.1%増)、外出制限下で販売が好調な米オンライン小売大手アマゾン・ドットコム<AMZN>や米小売最大手ウォルマート・ストアーズ<WMT>などのオンライン小売は同0.2%増(同2.4%増)だった。オンライン小売は前月比で伸びが鈍化したものの、前年比は29.2%増と、依然高い伸びだ。

 一方、月ごとに変動が大きい自動車・同部品は前月比1.7%減(10月は横ばい)、ガソリンスタンドも同2.4%減(同0.2%減)と大幅に減少した。この結果、全体の小売売上高から月ごとに変動が激しいガソリンスタンドと自動車・同部品を除いた実質の小売売上高は同0.8%減(同0.1%減)となり、ガソリンと自動車・同部品の低い伸びが全体を大きく押し下げたことが分かる。なお、ガソリンスタンドだけを除いた小売売上高は同1.0%減(同横ばい)、自動車・同部品だけを除いた小売売上高は同0.9%減(同0.1%減)だった。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.5%減となった。これは10−12月期GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費をやや押し下げることを意味する。コア小売売上高はGDPを構成する個人消費支出の財支出に組み込まれる重要な指標となっている。

<関連銘柄>
 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
 SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
 NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社