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金融・経済ニュース

米11月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比24.5万人増―市場予想下回る

2020-12-07 09:30:00.0

<チェックポイント>

●非農業部門雇用者数、小売やレジャー、飲食業が悪化

●失業率は6.7%―7カ月連続低下も感染再拡大が雇用回復の重しに

●11月平均時給、前月比0.3%増―市場予想上回る

 米労働省が4日発表した11月雇用統計で、非農業部門雇用者数は、前月比24万5000人増と、7カ月連続で増加したものの、市場予想の43万2000−46万人増を大きく下回った。新型コロナウイルスの新規感染者数が増え続けるなか、11月も外出禁止など経済活動が制限され、一時帰休となった労働者の職場復帰にブレーキがかかったことが影響した。

 11月の雇用回復ペースが今後も続けば、3−4月に失われた2200万人の雇用を取り戻すためには3年4カ月かかるほど、雇用回復ペースが遅くなっている。市場では今後、米医薬品大手ファイザー<PFE>や米バイオ医薬品大手モデルナ<MRNA>などの新型コロナワクチンの緊急使用開始により、雇用回復ペースは速まるとみているが、それでも雇用回復が鈍化するリスクは続くとみている。

 雇用統計を受け、4日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は史上最高値を更新した。景気と雇用を促進するため、上下両院の議員が超党派で12月1日に発表した総額9080億ドルの追加財政支援策が早期に決まるとの憶測が広がったことが主因だ。

 過去2カ月(9−10月)の雇用者数は、9月が前回発表時の前月比67万2000人増から同71万1000人増に上方改定されたが、10月は同63万8000人増から同61万人増に下方改定となった。

 11月の非農業部門雇用者数の内訳は、民間部門が前月比34万4000人増と、7カ月連続で増加したが、10月の同87万7000人増(前回発表時は同90万6000人増)から大きく伸びが減速。市場予想の同45万人増も下回った。他方、政府部門は連邦政府の国勢調査が終了したことや、多くの州政府で予算が削減されたこと、リモート学習の普及で教職員の採用が減少したため、前月比9万9000人減と、10月の26万7000人減や9月の21万9000人減に続いて3カ月連続の大幅減少となった。

 業種別では、建設業や製造業に加え、新型コロナ感染拡大の影響を最も強く受けたサービス業、なかでもレジャー・接客業(主にレストラン・バーなどの飲食業)や専門・ビジネスサービス業、小売業、教育・ヘルス(健康サービス)業の伸びが大幅に鈍化した。

 一方、失業率は6.7%と、第2次大戦後で過去最高となった4月の14.7%から7カ月連続で低下し、市場予想の6.9%よりも改善した。広義の失業率(狭義の失業者数に仕事を探すことに意欲を失った労働者数と経済的理由でパート労働しか見つからなかった労働者数を加えた実質の失業率)は季節調整後で12.0%と、10月の12.1%から低下した。

 ただ、労働市場への参加の程度を示す労働参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は61.5%と、10月の61.7%を下回り、労働市場の改善ペースが鈍化した。これは多くの労働者が仕事を探すのを諦めたことを示す。

 新型コロナ危機が長引けば、一時帰休者の職場復帰がますます困難となり、恒久的な失業者となる可能性が懸念されている。感染再拡大で多くの州が経済活動の規制を再開しており、一時帰休による失業者の約半分が元の職場に戻れず、恒久的なレイオフになるとの見方もある。

 また、市場が注目していた賃金(平均時給)の伸びは、前月比0.3%増と、10月の0.1%増と市場予想の0.1%増を上回ったが、これは低賃金の労働者が減少したためで、市場では雇用の観点からみると、好ましくないとみている。政府の追加景気刺激策がなければ、今後の個人消費の伸びを抑制する大きな要因となる。

<関連銘柄>
 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
 SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
 NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社