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金融・経済ニュース

RBA、政策金利を過去最低の0.10%に引き下げ―国・地方債買い入れ増額も決定

2020-11-04 10:04:00.0

<チェックポイント>

●今後少なくとも3年間は利上げしないだろう―ロウRBA総裁

●3年国債利回り目標も0.25%から0.10%に引き下げ

●「雇用創出支援に必要な措置を講じることにコミットする」と明言

 豪準備銀行(RBA、中銀)は3日の理事会で、新型コロナの感染再拡大で経済活動の規制措置が再導入されたことを受け、景気を支援するため、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)の誘導目標を0.25%から0.150ポイント引き下げ、過去最低の0.10%とすることを決めた。RBAは前回10月会合まで7会合連続で政策金利を据え置いており、利下げは新型コロナのパンデミック(感染症の世界的流行)の悪影響が現れ始めた3月以来、8カ月ぶり。利下げは市場予想通りだった。

 理事会後に発表した声明文でロウRBA総裁は、「少なくとも今後3年間は利上げすることなないだろう」との見方を示した。

 一方、RBAは今後6カ月間、流通市場で、残存期間5−10年の国債と地方債を8対2の比率で、計1000億豪ドル買い入れる方針も決めた。1回目の買い取りは5日に実施するとしている。RBAは3月19日の緊急理事会で、初の量的金融緩和(QE)措置を導入した。これは投資家による資産の換金売りで豪州国債がパニック的に売られ、国債市場が機能不全となったことを受けた措置で、3月20日から3年国債の利回りの達成目標を0.25%に設定し、その上で、流通市場で国債買い入れを開始している。今回の理事会ではこの利回り達成目標も0.25%近辺から0.15ポイント引き下げられ、0.10%近辺に設定された。

 RBAは3年国債の利回りを低下させることにより、住宅ローン金利の低下や家計の負担軽減に寄与することを期待している。

 今後の金融政策の見通しについては、「インフレが持続的に2−3%の目標範囲内に収まると確信するまで、政策金利を引き上げない」とのフォワードガイダンスを維持した。さらに、「豪州経済は高失業率に直面しており、われわれは雇用創出を支援するために必要な措置を取ることにコミットする(積極的に関わる)」と高失業率の抑制を最優先課題とする従来方針を維持した。

 失業率については、「当初想定した10%を下回る8%で天井を打つ見通し。ただ、それでも高水準な失業率が続く。22年末時点で、失業率は6%近辺になる」との見方を示した。

 インフレ見通しについては、「高失業率で今後数年間は賃金や物価の上昇ペースが抑制されるため、コアインフレ率は21年で1.0%上昇、22年は1.5%上昇になる見通し」としている。

 また、RBAは今回理事会でも3月に導入した公認預金銀行(ADI)向けの期間3年の低金利タームローン(証書貸付)制度を据え置いた。同制度は9月理事会で21年6月末まで延長され、融資規模も約2000億豪ドルにまで拡大する見通しとなっている。タームローン金利についても今回の会合で0.25%から0.15ポイント引き下げられ、0.10%に設定された。

 豪州経済の見通しについては、「ビクトリア州での第2波感染拡大による経済活動の規制再開にもかかわらず、7−9月期GDP(国内総生産)はプラス成長(前期はマイナス7%)に転じる見通し」としたが、前回会合時と同様、「生産水準がパンデミック前の状態に戻るには時間がかかる」と慎重な見方を維持している。RBAは21年6月までの今年度の成長率は約6%増、22年度(21年7月−22年6月)は4%増になると予想している。

 次回会合は12月1日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社