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米7月住宅着工件数、前月比22.6%増の149.6万戸―市場予想大きく上回る
2020-08-19 10:32:00.0
<チェックポイント>
●全地区で増加―主力の南部と北東部で急増
●建築許可件数、3カ月連続で増加―一戸建てとアパートがいずれも急増
●完成件数、一戸建てが減少に転じるもアパートが急増し全体では増加
米商務省が18日発表した7月住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比22.6%増の149万6000戸と、6月の同17.5%増(改定前は17.3%増)の122万戸をさらに上回り、3カ月連続で増加。市場予想の123万7000戸に対しても上回った。この結果、過去3カ月(5−7月)の月平均は125万1000戸と、6月時点の月平均(4−6月)106万4000戸を上回り、急回復した。
市場では、7月に新型コロナウイルス(COVID−19)の感染再拡大で多くの州が外出制限など経済活動の規制を再開したことや、労働形態もオンラインで日常業務のコミュニケーションを行うテレワークにシフトし、住宅購入需要が増え始めたこと、さらに住宅ローン金利が過去最低水準にあることから、7月の着工件数が前月を上回ると予想していた。
また、8月以降も回復傾向が続くと見る市場関係者は多い。7月以降、感染第2波で多くの州が外出制限など経済活動の規制を再開したためテレワークへのシフトが住宅購入需要を押し上げるほか、中古市場の物件供給が新型コロナのパンデミック(感染症の世界的流行)の影響で止まっているため在庫不足となっており、新築住宅にシフトしやすいとみている。
着工件数は、月ごとに変動が激しいアパート(5世帯以上)が前月比56.7%増の54万7000戸と3カ月連続で増加した一方で、主力の一戸建ても同8.2%増の94万戸と急増した。
地域別の着工件数は、急増したアパートがけん引し、北東部が前月比35.3%増、南部が同33.2%増と大きく伸び、中西部と西部はいずれも同5.8%増となった。一戸建てのみでは、全体の約56%を占めた南部が前月比13.3%増と最も高い伸びとなり、次いで、全体の約2割を占めた西部も同6.2%増となった。しかし、北東部は同2.6%減と、3カ月ぶりに減少し、中西部も同0.8%減となった。
先行指標である住宅建築許可件数は一戸建てとアパートが前月比でいずれも大幅増となり、全体では前月比18.8%増の149万5000戸と、3カ月連続で増加。また、水準的にもパンデミック前の2月の143万8000戸を大幅に上回った。
内訳はアパート(5世帯以上)が前月比23.5%増(6月は同11.7%減)の46万7000戸と増加に転じた一方で、一戸建ては同17%増の98万3000戸と、6月の同12.6%増に続いて、3カ月連続で大幅に増加し、パンデミック前の2月(99万4000戸)以来の高水準となった。通常、一戸建ての場合、建築許可を受けてから6カ月後に着工し、2世帯以上の集合住宅の場合は1年後に着工となり時間差がある。このため、一戸建ての建築許可件数の影響は今後数カ月先に現れる。
完成住宅件数は、一戸建てが前月比1.8%減の90万9000戸と、6月の同10.5%増の92万6000戸から減少に転じた。ただ、バックログ(建築許可が下りたあと、未着工となっている件数)も需要の強さを反映し、同4.1%増の10万1000戸と、3カ月連続で増加。アパート(5世帯以上)の完成件数が同19.3%増と急増したため、全体の完成件数は同3.6%増の128万戸となった。
建築中件数は、一戸建てが前月比0.2%増の50万3000戸と、5カ月ぶりに増加に転じ、アパート(5世帯以上)も同2.1%増の66万7000戸となったことから、7月全体では同1.3%増の118万1000戸と、5カ月ぶりに増加した。
<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社




