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米6月住宅着工件数、前月比17.3%増の118.6万戸―市場予想上回る
2020-07-20 09:36:00.0
<チェックポイント>
●着工件数、主力の南部と北東部、中西部が急増―西部は減少
●建築許可件数、2カ月連続で増加―一戸建てが急増、アパートは急減
●一戸建て完成件数、4カ月ぶりに増加に転じる
米商務省が17日発表した6月住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比17.3%増の118万6000戸と、5月の同8.2%増(改定前は4.3%増)から2カ月連続で増加、市場予想に対しても上回った。
また、過去の着工件数の改定値は、5月が前回発表時の97万4000戸から101万1000戸へ、3万7000戸の上方改定となった。4月は前回発表時の93万4000戸から変わらなかった。この結果、過去3カ月(4−6月)の月平均は117万4000戸と、5月時点の月平均(3−5月)107万1000戸から大幅に回復した。
市場では、住宅ローン金利が過去最低水準にあるなかで、新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミック(感染症の世界的流行)がピークを過ぎ、ロックダウン(都市封鎖)を解除する州が増えたため、6月の着工件数が改善すると予想していた。
7月は感染第2波で多くの州が外出制限など経済活動の規制を再開したため、7月以降の統計が注目される。市場では感染再拡大で住宅購入希望者が自宅待機に追い込まれるものの、新築住宅の場合は中古住宅と違い、実際に物件を下見する必要性が低く、VR(バーチャルリアリティー)で確認できることや、テレワークにシフトし、住宅購入需要が増え続けること、さらには、中古市場の物件供給がパンデミックの影響で止まっているため新築住宅にシフトしやすく、パンデミックの悪影響を受けにくいとみられている。
着工件数は、月ごとに変動が激しいアパート(5世帯以上)が前月比18.6%増の35万戸と、2カ月連続で増加した一方で、主力の一戸建ても同17.2%増の83万1000戸と急増した。
一戸建ての地域別の着工件数は、北東部が前月比111.8%増と、最も高い伸びとなり、全体の約5割を占める南部が同12.1%増、中西部も同28.4%増と、大幅に伸びた。全体の約3割を占める西部も同4.9%増となった。この結果、アパートを加えた全体では、北東部が同114.3%増、南部も同20.2%増、中西部も同29.3%増と、いずれも大幅増となった。西部だけが同7.5%減と減少した。
しかし、水準的には前年比4%減と、3カ月連続で前年水準を下回っており、新型コロナウイルスのパンデミック前の1月の161万7000戸を27%下回っている。アパート(5世帯以上)は同2.5%減となった一方で、一戸建ても同3.9%減と、3カ月連続で前年を下回っている。
先行指標である住宅建築許可件数は一戸建てが前月比で大幅増となったが、アパート(5世帯以上)は急減し、全体では前月比2.1%増の124万1000戸と2カ月連続で増加。ただ、市場予想の129万−130万戸を下回った。
内訳はアパート(5世帯以上)が前月比14%減(前月は同16.6%増)の36万8000戸と、減少に転じた一方で、一戸建ては同11.8%増の83万4000戸と、5月の同12%増に続いて、2カ月連続で大幅に増加した。通常、一戸建ての場合、建築許可を受けてから6カ月後に着工し、2世帯以上の集合住宅の場合は1年後に着工となり時間差がある。このため、一戸建ての建築許可件数の影響は今後数カ月先に現れる。
一戸建ての完成住宅件数は前月比9.6%増の91万戸と、5月の同6.2%減の83万戸から増加に転じ、住宅供給不足懸念が緩和した。アパート(5世帯以上)が同5.5%減となったものの、全体の完成件数は、前月比4.3%増の122万5000戸となった。
他方、一戸建ての建築中件数は、前月比1.4%減の49万7000戸となったが、アパート(5世帯以上)は同0.2%増の65万4000戸となったことから、全体では同0.6%減の116万2000戸と、4カ月連続で減少した。
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