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米3月小売売上高、前月比8.7%減―コロナショック受け28年ぶりの大幅な落ち込み
2020-04-16 09:47:00.0
<チェックポイント>
●アパレルは半減、家具や自動車なども大幅減―スーパーやオンライン小売などは増加
●外出規制などのウイルス感染対策強化が消費を抑制
●市場は4月統計がさらに悪化と警戒
米商務省が15日発表した3月小売売上高(季節・営業日調整後)は速報値ベースで前月比8.7%減の4831億ドルとなり、2カ月連続(2月の改定値は0.4%減)で減少した。落ち込み幅は92年以来28年ぶりの大きさ。市場コンセンサスは同8.0%減だった。前年比も6.2%減と、2月の同4.6%増(改定前は4.3%増)から減少に転じた。
前月比増減の内訳は、全13業種のうち、8業種(自動車・同部品や家具、電子機器・家電、アパレル、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍、ガソリン、一般小売販売、レストラン・バー)で軒並み大幅減少となり、増加したのはロックダウン(都市封鎖)の規制対象外となった5業種(食品・飲料水販売、建築資材・園芸、ヘルスケア、一般小売販売、オンライン小売)のみ。
減少幅が大きかったのは、月ごとに変動が激しいガソリンスタンドを除くと、アパレルの前月比50.5%減(2月は1.6%減)、次いで家具の26.8%減(同0.9%減)、レストラン・バーの26.5%減(同0.2%減)、自動車・同部品の25.6%減(同0.5%減)、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍の23.3%減(同0.2%減)など。このほか、電子機器・家電も15.1%減(同0.9%減)、どのカテゴリーにも入らない「その他小売」も14.3%減(同0.7%減)となった。
一方、増加幅が大きかったのは、グローサリーストア(食品雑貨店)を含む食品・飲料水販売の前月比25.6%増(同0.1%減)で、グローサリーストアは26.9%増(同0.3%減)となった。次いで、百貨店やスーパーなどの量販店を含む一般小売販売の6.4%増(同0.1%減)。ただ、百貨店は19.7%減(同0.2%減)と大幅に落ち込んだ。このほかでは、オンライン小売が3.1%増(同0.7%増)、建築資材・園芸も1.3%増(同0.2%減)となった。
また、ガソリンスタンドは、ガソリン価格の下落を反映し、前月比17.2%減と、2月の同2.9%減に続いて3カ月連続で減少した。この結果、全体の小売売上高から月ごとに変動が激しいガソリンスタンドと自動車・同部品を除いた実質の小売売上高は同3.1%減と、2月の同0.2%減を大幅に超え、2カ月連続の減少となった。
また、ガソリンスタンドだけを除いた小売売上高は同8.0%減(2月は0.2%減)となった。
市場では、中国で発生した新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミック(感染症の世界流行)を受けた消費需要の減少に加え、政府による感染拡大防止の経済抑制策が影響したとみている。多くの州では3月に入り、生活必需品や食料品を販売するスーパーやグローサリーストア(食品雑貨店)を除いた店舗の一時閉鎖や営業時間の短縮、製造業でも工場閉鎖、さらには大規模な従業員の一時帰休、外出規制(自宅待機)などのウイルス感染対策が一段と強まったため、消費が抑制されていた。
市場では4月統計は3月中旬から始まったロックダウンの悪影響が一段と強く出るため、さらに悪化すると予想している。米英大手信用格付け会社フィッチ・レーティングスは1−6月期の個人消費が40−50%低下するとみており、米金融大手ジェイピー・モルガン・チェースのエコノミストも1−3月期のGDP(国内総生産)は年率換算でマイナス10%、4−6月期はマイナス40%と、大幅低下を予想している。
<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社




