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臨時FOMC第3弾、量的緩和の資産買い入れを無制限に拡大―実体経済支援へ
2020-03-25 09:50:00.0
<チェックポイント>
●投資家の資産投げ売り、金融ひっ迫の回避、企業・自治体の融資促進が狙い
●近日中に中小企業向け直接融資へ乗り出す見込み―FRB「最後の貸し手」となる
●NY連銀、連日、国債を750億ドル、MBSとCMBSも約500億ドル買い入れへ
FRB(米連邦準備制度理事会)は23日、緊急FOMC(米連邦公開市場委員会)を開き、中国で発生した新型コロナウイルス(COVID−19)の世界的なまん延による米経済や金融市場への悪影響を抑制するため、量的金融緩和(QE)で無制限の資産買い入れを行うことを全員一致で決めた。
FRBは15日に政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を1.00ポイント引き下げ、0.00−0.25%と、事実上のゼロ金利に引き下げた上で、金融システムに流動性を潤沢に供給し、金融市場の混乱を回避するため、QE措置として、今後数カ月にわたり、新たに7000億ドルの資産買い取りを開始することも決めていた。
さらに、17日には企業の短期資金の調達手段であるコマーシャル・ペーパー(CP)市場に流動性を潤沢供給し、金融ひっ迫の状況を解消するため、08年の金融危機時に導入したコマーシャルペーパー・ファンディング・ファシリティー(CPFF:CP買い取り支援制度)を再導入し、直接、CP発行体からCPを買い取ることも発表している。
また、23日の無制限のQE実施方針を受け、FRB傘下のニューヨーク連銀は同日以降毎日、国債を750億ドル、また、エージェンシー(政府機関ジニーメイと政府系住宅金融会社)が保有するMBS(不動産担保証券)とCMBS(商業用不動産モーゲージ担保証券)も約500億ドルを買い入れ、金融市場に流動性を潤沢供給することを明らかにした。23日の週だけで国債の買い入れ額は3250億ドル、MBSは2500億ドルとなる。
FRBは声明文で、今回の無制限QEについて、「市場が円滑に機能することを支援するために必要なだけ、資産買い入れにより流動性を供給する」と言及。パンデミック(感染症の世界流行)による投資家の国債や株式、社債、投資信託などのパニック売りで、金融ひっ迫が起こらないようにし、ウイルス感染拡大で売り上げ急減や休業を余儀なくされ、従業員への給与の支払いや債務返済などで多額の資金を必要としている企業や自治体が融資を受けやすくするのが目的だとしている。また、これによりレイオフ(一時帰休)も回避できるとしている。
また、FRBは23日、中小企業向け支援プログラム「メイン・ストリート・ビジネス・レンディング・プログラム」(MSBLP)も近く導入する方針を明らかにした。これまでは金融市場向けの緊急施策が中心だったが、直接、実体経済の支援にも乗り出す。導入時期については明らかにされていないが、市場では2.5%程度の低金利で、期間5年のローンとなり、返済も四半期ごとにするなど貸付条件がかなり緩やかになると見ている。FRBが直接、実体経済に貸し出しを行う「最後の貸し手」となる。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
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提供:モーニングスター社




