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19年12月FOMC議事録、年央まで金融政策の方向性や政策手段決めず
2020-01-06 10:24:00.0
<チェックポイント>
●物価目標を下回り続けているインフレ率の現状に強い懸念示す
●少数委員は「長期に低金利を続ければ深刻なリセッション招く」と警告
●NY連銀は資金供給オペの4月末延長と期近国債買い取りを検討中
FRB(米連邦準備制度理事会)は3日に公表した19年12月10−11日開催分FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で、「FOMC委員は今後も金融政策の戦略や政策手段、インフレ・失業率・成長率などさまざまな長期の達成目標に関する声明文の内容について国民との対話を通じレビューすることで合意した」とした上で、「次回20年1月FOMCではこれまでの声明文を再確認せず、レビューが結論に近づく今年半ばごろに(新たな)声明文の内容を決める」と指摘し、当面、今後の金融政策に対する姿勢を「ニュートラル(中立)」とする考えを示していることが分かった。
19年12月FOMCでは、FRBは過去3回の利下げ効果や、景気に与える影響を見るためとして、金融政策の現状維持を決定。20年まで現状維持が続くと予想した。ただ、今回の議事録では、今後の金融政策の戦略は少なくとも年央まで方向性が定まらないとしている。
さらに、政策金利が低水準のまま長期にわたり据え置かれることについて、議事録では、「少数の委員が懸念を示した」と指摘している。この懸念については、「少数の委員は長期にわたり政策金利を低く維持すれば、(金融機関に)行き過ぎたリスクテイクを促し、その結果、金融市場が混乱した場合、過去に例を見ないリセッション(景気後退)となる可能性がある」としている。FOMC委員によるドット・プロット予測も厳密には17人の委員のうち、4人が20年に1回の利上げを予想している。
インフレ見通しについては、「現在の金融政策は経済活動の持続的拡大とタイトな雇用状況を維持し、インフレ率をシメントリック(上下が対称)な物価目標2%上昇に収束させるのに適切だと判断した」とし、10月FOMCで使われた「しかし、こうした見通しの先行きは依然不透明だ」との文言が削除した。しかし、今回発表された議事録では、「FOMC委員は依然として、インフレ率がPCE(個人消費支出)物価指数で1.5%弱と低水準で、物価目標を下回り続けている現状に対し、強い懸念を示している」と指摘していることも分かった。
また、FRBは10月FOMCで短期金融市場の流動性ひっ迫の事態に備えるためとして貸借期間がオーバーナイト(翌日物)または1日以上の現先オペの継続や、オペレートもFF金利の誘導目標の下限を0.05%下回る1.45%に据え置くことを決めたが、今回の議事録では、FOMC委員は今後の金融政策の戦略だけでなく、「政策手段についてもレビューを続けることで合意した」とし、「レポ市場を長期にわたって安定させる新たな政策手段を検討している」ことも明らかになった。
このほか、ニューヨーク連銀が現在、オペを通じて月600億ドルのペースで財務省短期証券(TB)を買い取り、銀行に短期資金を潤沢供給していることについて、「ニューヨーク連銀はこのオペを納税期にあたる4月末まで継続する必要性や、オペレートとIOER(超過準備預金金利)の調整、さらにはオペでの買い取り対象をTBから期近の利付国債に変更する必要性を検討している」と指摘している。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
NYダウベア<2041>
提供:モーニングスター社




