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ECB、政策金利を据え置き―ラガルド総裁下で初の会合
2019-12-13 10:21:00.0
<チェック・ポイント>
●目新しさなく市場は反応薄
●20年の成長率見通しを1.1%増に下方修正
●ラガルド総裁、ドイツなどに景気対策の必要性を訴え
欧州中央銀行(ECB)は12日の定例理事会で、主要政策金利のうち、市場介入金利である定例買いオペの最低応札金利(リファイナンス金利)を0.00%、下限の中銀預金金利をマイナス0.50%、上限の限界貸出金利を0.25%に、いずれも据え置くことを決めた。市場の予想通りだった。
今回の会合は、IMF(国際通貨基金)のクリスチーヌ・ラガルド前専務理事が新総裁に就任して初めての会合となったが、特段目新しい決定はなかったとして市場は反応薄だった。
ECBが会合後に発表した声明文によると、金融政策の見通しについては前回10月会合時と同様に利下げを継続する可能性を示唆。11月1日から始めた月200億ユーロの資産買い入れプログラム(APP)による量的金融緩和(QE)も継続することを確認した。声明文では、「政策金利(利下げ)による金融緩和の効果を高めるため、APPをできるだけ長期にわたって続け、政策金利の利上げ開始前の早期に終了させる」との文言も維持した。
ラガルド総裁は会合後の会見で、ドラギ体制下の9月会合で打ち出した一連の景気刺激策について、「ユーロ圏全体にわたり、理想的な資金調達の環境を与えることになる」と評価した上で、「景気が落ち着き、コアインフレ率の上昇の兆しが見られるものの、必要に応じて金融政策手段を調整する」と述べ、インフレ率を物価目標に近づけるため、追加対策の可能性を示した。
また、景気見通しについては、「ユーロ圏経済の成長の勢いはまだ弱い」との認識を示し、20年のユーロ圏の成長率見通しを修正。19年は1.1%増から1.2%増(従来予測は1.1%増)に上方修正されたが、20年は1.2%増から1.1%増と下方修正された。21年は1.4%増を据え置き、22年を1.4%増と予想した。ラガルド総裁は会見で、「ユーロ圏経済は依然下ブレリスクにある」と述べたが、これらの予測はドイツなどの主要国が景気対策を打ち出していないことを前提としており、ラガルド総裁は「財政余力がある各国政府は適時に有効な(景気浮揚の)財政調整を用意すべきだ」と訴えた。
一方、ユーロ圏消費者物価指数(HICP)でみたインフレ見通しは19年が1.2%上昇と据え置かれ、20年は1.0%上昇から1.1%上昇に引き上げられたが、21年は1.5%上昇から1.4%上昇に引き下げられた。22年は1.6%上昇と予想している。
次回の金融政策決定会合は来年1月23日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




