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米10月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比12.8万人増―市場予想大きく上回る
2019-11-05 09:24:00.0
<チェックポイント>
●平均時給は前年比3%増―9月から横ばい
●失業率は3.6%―9月は3.5%
●米利下げ観測後退で12月FOMCは現状維持―市場予想
米労働省が1日発表した10月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比12万8000人増となり、9月の同18万人増(改定前同13万6000人増)から伸びが鈍化したものの、市場予想の8万人増を大幅に上回った。
雇用者数の伸びが鈍化したのは一過性で、市場では雇用は依然強い状況にあるとみている。鈍化原因は、米自動車最大手ゼネラル・モーターズ<GM>の労使協議が難航し、9月16日から40日間にわたり、従業員4万8000人が一斉にストに突入したことや、20年の国勢調査で臨時雇用された2万人が剥落したこと、さらには過去2カ月(8−9月)の雇用者数が計9万5000人も上方改定された反動によるもの。
今回の統計結果を受け、ニューヨーク債券市場では長期金利の指標である10年国債利回りが発表直後0.044ポイント上昇の1.72%となり、利下げ観測が後退した。市場では雇用市場はゴルディロックス(適温状態)が続いているとみている。また、GMのストがなければ雇用者数は20万人増近くになっていたとの見方も出ている。
FRB(米連邦準備制度理事会)は10月FOMC(米連邦公開市場委員会)で年内3回目の調整利下げを実施したが、今回の雇用統計で雇用が堅調を維持していることを受け、市場では次回12月10−11日開催FOMCで政策金利を据え置く可能性が高まったと見ている。
10月非農業部門雇用者数の内訳は、民間部門が前月比13万1000人増と、9月の同16万7000人増(前回発表は同11万4000人増)を下回ったが、市場予想の同9万人増を大幅に上回った。その一方で、政府部門は20年国勢調査の臨時雇用された2万人の剥落が響いて同3000人減と、9月の同1万3000人増から減少に転じた。民間部門では特に建設業が同1万人増と、9月の同1万1000人増に続いて伸びが3カ月連続で増加した。製造業は同3万6000人減と、前月の5000人減に続いて2カ月連続で減少。このうち、自動車・同部品はGMストを反映して同4万1600人減と落ち込んだ。サービス業は同15万7000人増と、9月の16万人増からさらに伸びた。特にサービス業のうち、小売業は同6100人増と、2カ月連続で増加し、2カ月間で計1万2800人増と、回復傾向を示した。
失業率は3.6%と、9月の3.5%から0.1ポイント上昇したが、市場予想と一致した。1969年12月の3.5%以来49年9カ月ぶりの低水準が続いている。
また、市場が注目していた賃金(平均時給)の伸びは前月比0.2%増となり、9月の同横ばい(0.04%増)を上回った。前年比は3%増となり9月から横ばいで市場予想と一致した。
インフレ率(9月消費者物価指数(CPI)のコア指数は前年比2.4%上昇)を考慮すると、実質賃金の伸びはわずか0.6%増と、低い伸びが続いている。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、
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提供:モーニングスター社




