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金融・経済ニュース

米7−9月期実質GDP、前期比1.9%増―市場予想上回る

2019-10-31 09:44:00.0

<チェックポイント>
●住宅投資と輸出、個人消費がけん引

●民間投資、在庫投資の縮小が伸び抑える

●コアPCE物価指数は2.2%上昇に加速

 米商務省が30日発表した19年7−9月期の実質GDP(国内総生産)速報値は季節調整済みで前期比年率換算1.9%増と、4−6月期の同2.0%増(確定値)を下回ったが、市場予想の同1.5%増を上回り底堅さを示した。

 内訳をみると、GDPの約7割を占める個人消費が前期比2.9%増となり4−6月期の同4.6%増加から鈍化したものの、市場予想の同2.6%増を上回った。その一方で、民間投資が減少し、在庫投資の増加幅も縮小した。米中貿易摩擦など貿易保護主義の台頭で世界経済の減速懸念の高まりが要因とみられる。ただ、政府投資、特に連邦政府の投資が高い伸びを示した前期の4.8%増に続いて、さらに2.0%増となったことや、輸出も0.7%増と、増加に転じ、なかでも住宅投資が5.1%増と、7四半期ぶりに増勢に転じたことが、GDP全体を下支えした。

 今後の個人消費の先行きを占う意味で重視される可処分所得の伸びは、季節調整前で前期比年率換算4.5%増(季節調整後の実質では2.9%増)と、前期の同4.8%増(同2.4%増)を下回った。ただ、可処分所得に対する貯蓄の割合である貯蓄率が8.1%と、前期の8.0%を上回ったことから、今後、個人消費が伸びる可能性がある。

 住宅投資を除いた民間投資は前期の同1%減に続いて同3%減と、2四半期連続の減少となり、GDP寄与度もマイナス0.4ポイントと、前期のマイナス0.14ポイントから悪化した。

 一方、住宅投資は同5.1%増と、前期の同3%減から7四半期ぶりに増加に転じた。GDP寄与度も0.18ポイント(前期はマイナス0.11ポイント)となった。

 政府部門(政府消費支出と固定資本形成)は同2%増と、前期の同4.8%増を下回り、寄与度も前期の0.82ポイントから0.35ポイントに低下した。前期は連邦政府の支出が今年1月の政府機関の一部閉鎖の影響により1−3月期が2.2%増にとどまった反動で8.3%増と急増したが、7−9月期はその要因がはく落したためだ。

 また、外需をみると、GDP押し上げ要因である輸出が前期の5.7%減から0.7%増に転じ、GDP寄与度も前期のマイナス0.69ポイントから0.09ポイントに改善した。その一方で、輸入も1.2%増(前期は横ばい)と、輸出より高い伸びとなったため、貿易赤字も9864億ドルと、前期より57億ドル拡大し、純輸出(輸出額−輸入額)のGDP寄与度はマイナス0.08ポイント(前期はマイナス0.68ポイント)となった。

 さらに、GDP押し上げ要因である企業在庫投資の実質変動額は前期比年率換算で前期の694億ドル増から690億ドル増へと、4億ドル縮小した。その結果、企業在庫のGDP寄与度もマイナス0.05ポイント(前期もマイナス0.91ポイント)となった。

 PCE(個人消費支出)物価指数も前期比年率換算1.5%上昇と、前期の2.4%上昇から伸びが減速した。ただ、FRBが最も重視しているコアPCE物価指数(値動きが激しいエネルギーと食品を除く)は同2.2%上昇(前期は同1.9%上昇)に加速したが、FRBの物価目標の2.0%上昇とほぼ一致している。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社