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金融・経済ニュース

RBA、市場予想通り政策金利を0.25ポイント引き下げ―追加利下げ示唆

2019-10-01 16:42:00.0

<チェックポイント>
●「完全雇用と物価目標の達成には当分の間低金利が必要」の文言残す

●「世界経済見通しのリスクは下ブレ」との見方を変えず

●「国内経済の不確実性は個人消費の見通し」と懸念示す

 豪準備銀行(RBA、中銀)は10月1日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)を市場の大方の予想通り、0.25ポイント引き下げ、0.75%とすることを決めた。

 RBAは景気刺激のため、6月に16年8月以来3年ぶりに0.25ポイント引き下げ、翌7月にも2会合連続で同率引き下げた。ただ、過去2回の利下げの効果を見るため、8月と9月会合は2会合連続で政策金利を据え置いた。利下げは7月以来3カ月ぶりで、19年に入ってからは3回目となる。

 ロウRBA総裁が9月24日の講演で、深刻な干ばつや個人消費の低迷、さらには米中貿易摩擦の激化が経済成長リスクとなっているとし、「追加の金融緩和が必要となる可能性がある」と述べていたため、市場では0.25−0.50ポイントの追加利下げが織り込まれていた。

 RBAは政策決定会合後に発表した声明文で、利下げに踏み切った理由を、「雇用と所得の伸びを下支えし、インフレ率を中期の物価目標(2−3%上昇)に収束させるため」としている。「世界的に政策金利が引き下げられる傾向があり、そうした傾向がオーストラリアの経済やインフレに及ぼす影響も考慮した」とも指摘した。

 また、前回会合時と同様、世界経済の先行き見通しに対するリスクは下ブレとし、世界経済の減速懸念を示した。国内経済についても4−6月期のGDP(国内総生産)伸び率が前年比1.4%増と予想を下回ったことを引き合いに出し、前回会合時と同様、「主に国内経済の不確実性は個人消費の見通しだ。家計の可処分所得は緩やかな伸びが続いており、消費支出の重しとなっている」と指摘している。

 ただ、「19年前半のオーストラリアの経済成長率は18年後半よりもやや高く、(今後は景気が徐々に強まっていく)転換点を迎えたようだ」とした上で、「低金利水準や最近の減税、継続中の公共投資支出、住宅価格が落ち着いてきた兆候、さらには資源セクターの見通し回復により、オーストラリア経済成長を下支える」と低金利の必要性を強調している。

 雇用市場の現状認識については、前回会合時と同様、「雇用は依然、強い伸びが続いており、労働市場への参加も過去最高水準にある」としたものの、「雇用需要に関する先行指標をみると、雇用の伸びは最近の高い伸びから減速する可能性が高い」とし、また、「賃金の伸びが依然弱く、賃金上昇圧力も見られない」と述べ、また、8月の失業率が5.3%に上昇したことから雇用市場の先行きにも懸念を示した。

 インフレの現状認識については、RBAは今回の会合でも、「経済全般にわたってインフレ圧力が抑制されている。当分の間、こうした状況が続く可能性が高い」とデフレ懸念を示した。ただ、前回会合時と同様、「20年の全体指数とコア指数はいずれも2%上昇をやや下回る水準、また、21年は2%上昇よりやや高めになる」との見通しを変えていない。

 今後の金融政策スタンスについては前回会合時と同様、「完全雇用と物価目標を達成するためには、当分の間、低金利を続けることが必要だ」とし、「われわれは雇用市場を注視し、もし景気拡大の持続と完全雇用、物価目標の達成を支える必要があれば、さらに金融政策を緩和する」と追加利下げに含みを持たせた。

 市場では20年初めの追加利下げを予想している。また、ロウ総裁が8月9日の議会証言で、将来の量的金融緩和の導入の見通しについて、「(政策金利が)ゼロまで低下する可能性は低いものの、まったくないわけではない。状況次第で正当化されれば、非伝統的措置を講じる用意がある」と述べたことから、政策金利がゼロ近くまで低下すれば、国債買い入れによる長期金利の低下を促す量的金融緩和の可能性が高まるとみている。

 次回会合は11月5日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社