金融・経済ニュース
RBA、市場予想通り政策金利据え置き―追加利下げ示唆
2019-08-06 17:56:00.0
<チェックポイント>
●「失業率低下と物価目標達成には当分の間低金利が必要」と判断
●19年成長率見通しを約2.75%増から約2.50%増に下方修正
●20年インフレ率見通しを「約2%上昇」から「2%上昇やや下回る」に引き下げ
豪準備銀行(RBA、中銀)は6日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)を市場の大方の予想通り、現状の1.00%に据え置くことを決めた。
RBAは景気刺激のため、6月会合で16年8月以来3年ぶりに0.25引き下げ、前回7月会合でも2会合連続で同率引き下げたが、今回はこれまで2回の利下げの効果をみるため、現状維持を決めた。
RBAは政策決定会合後の声明文で、据え置きを決めたことについて、「19年前半の豪経済成長率は予測を下回ったが、今後は景気が徐々に強まっていく」とした上で、「低金利水準や最近の減税、継続中の公共投資支出、住宅価格が落ち着いてきた兆候、さらには資源セクターの見通し回復により、豪経済の見通しが下支えられている」と述べ、景気の先行きが改善していくと強調した。
ただ、今回の会合では、「経済予測の標準シナリオでは、豪経済は19年に約2.50%増、20年には2.75%増となる見通し」と下方修正した。前回会合では「経済成長はほぼ経済予測(19年と20年の成長率見通しを約2.75%増と予測)通りとなる」としていた。
また、RBAは利下げ実施で、「世界の金融状況は依然として緩和が続いている。長期国債の利回りは一段と低下し、オーストラリアを含めた多くの国で過去最低を記録している」とし、その上で、「企業や家計の借り入れコストは過去最低水準にある」と利下げ効果が出始めたことを示した。
雇用市場の現状認識については、前回会合時と同様、「雇用の伸びはここ数年、強く、労働市場への参加も過去最高水準にある」としたが、「こうした(雇用市場の)動向にもかかわらず、最近の雇用市場の余剰労働力(spare capacity)はほとんど減少していない。失業率は5.2%(4月、5月、6月)にやや上昇している」とした。ただ、「失業率は今後、数年間で(完全失業率の)約5%に低下するとみられる。賃金の伸びも依然抑制されており、上昇圧力もない。賃金のゆっくりとした上昇は歓迎される」と雇用市場の先行きに楽観的な見方を示している。
インフレの現状認識については、今回の会合でも、「経済全般にわたってインフレ圧力が抑制されている」とし、デフレ懸念を示した。4−6月期のインフレ率は全体指数もコア指数もいずれも1.6%上昇と、物価目標(2−3%上昇)を下回っている。また、RBAは、「経済予測シナリオではインフレ率は徐々に加速していくとみているが、2%上昇に戻るのは当初想定していたよりも先になる可能性が高い」と懸念を示した。
一方、今回の会合で、「全体指数とコア指数はいずれも20年には2%上昇をやや下回る水準、また、21年は2%上昇よりやや高めになる」とし、20年のインフレ見通しを引き下げた。前回会合時は「20年に約2%上昇」と予想していた。
今後の金融政策スタンスについては、「失業率を低下させ、物価目標の達成を確実にするためには、当分の間、低金利を続けることが必要だ」とした上で、「われわれは雇用市場を注視し、もし景気拡大の持続と物価目標の達成を支える必要があれば、さらに金融政策を緩和する」と追加利下げに含みを持たせた。
次回会合は9月3日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




