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RBA、市場予想通り政策金利を1.25%に引き下げ―追加利下げを示唆
2019-06-04 17:56:00.0
<チェックポイント>
●「利下げは失業率の早期低下と物価目標の達成に役立つ」との判断示す
●「持続的な経済成長と物価目標達成のため金融政策を調整」と追加利下げ示唆
●市場では年内に今回の利下げを含め2回以上の利下げを予想
豪準備銀行(RBA、中銀)は4日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)を0.25ポイント引き下げ1.25%とすることを決めた。市場予想通りだった。利下げは16年8月以来2年10カ月ぶりで、過去最低水準を更新した。政策金利は前回5月会合まで30会合連続で据え置かれていた。
RBAは政策決定会合後の声明文で、利下げに踏み切った理由について、「雇用の伸びを支えるため」と金融政策の重点を景気刺激にシフトしたことを明らかにした。
また、インフレ率が物価目標(2−3%上昇)を下回りデフレ状況が続いていることについても、「利下げ決定によってインフレ率が今後、中期の物価目標に向かって加速していく見通しをさらに確かなものにする」と景気と雇用の拡大によるデフレ脱却を目指したい考えを示した。
RBAは前回の会合では、「豪州経済はまだ経済全体で余剰生産能力(spare capacity)がある」と指摘。さらに、「インフレ率が物価目標に戻るには雇用市場が一段と改善(失業率の低下など)することが必要だ」と失業率の一段の低下が必要との見方を示した上で、経済が供給過多の状況にあり、経済の需要喚起の必要性も指摘し、利下げに含みを残していた。
この日発表された豪州の4月小売売上高は前月比0.1%減と、市場予想の同0.2%増に反して今年初めての減少となった。1−3月期の売上高はインフレ調整後で前期比0.1%減と、12年7−9月期以来のマイナスで、景気減速懸念が一段と強まっている。これを受け、市場では年内に今回の利下げを含め2回以上の利下げの可能性が高まったとみている。
RBAは景気の先行き見通しについて、「19年と20年の豪州経済の成長率見通しは、民間設備投資と資源セクターの回復により、約2.75%増になる」とし、前回会合時の見通しを据え置いたが、景気下ブレリスクについては、前回会合時と同様、「景気の先行きが不透明となっている主な国内要因は家計消費の見通しだ。低い所得の伸びが長引くことや住宅価格の下落を反映している」とした。その上で、「利下げによって、経済の余剰生産能力(spare capacity)にメスを入れることができる。失業率を早期に低下させ、インフレ率を物価目標に向かって加速させるのに役立つ」と述べている。
雇用市場の現状認識については、「この1年間、雇用の伸びは強く、労働市場への参加も増えており、求人倍率は依然として高い。一部地域では熟練労働者が不足している」としたが、「こうした(雇用市場の)動向にもかかわらず、最近の雇用市場の余剰労働力はほとんど減少していない」と述べ、失業率の一段の低下が困難になっているとした。
また、「失業率がここ数カ月、約5%で落ち着いていたが、4月は5.2%に上昇した」と指摘。賃金上昇とインフレを急速に加速させるといわれる完全失業率(5%)を超えたことに懸念を示した。
インフレの現状認識については「最近のインフレ率は予想を下回っており、経済全般にわたってインフレ圧力が抑制されていることを示す」とし、デフレ懸念を示した。ただ、「4−6月期は原油価格の上昇でインフレ率が加速する」と予想。その上で、前回会合時と同様、「経済予測シナリオでは、今年のコアインフレ率は1.75%上昇、20年は2%上昇、その後は2%上昇よりやや高めになる」との見通しを据え置いた。
インフレ加速要因となる賃金の見通しについては、前回会合時と同様、「ここ1年間の強い雇用市場のおかげで、民間セクターの賃金の伸びがやや加速している。ただ、全体の賃金の伸びは相変わらず低い。雇用市場が強まるにつれて賃金はさらに伸びるものの、ゆっくり徐々に進むとみられる」とし、また、「これは歓迎すべきことだ」と述べた。
今後の金融政策の見通しについて、「雇用市場の動向を引き続き注視し、持続的な経済成長を支えるため、また、インフレ率の物価目標を達成するため、金融政策を調整する」と将来の追加利下げに含みを残した。
次回会合は7月2日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




