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米4月コアCPI、前月比0.1%上昇―市場予想下回る
2019-05-13 10:29:00.0
<チェックポイント>
●コア指数、前月比は3カ月連続で変わらず―中古車の低下が主因
●インフレ抑制で政権からの利下げ圧力引き続き高まる
●全体指数、前月比0.3%上昇―ガソリン価格伸び鈍化が影響
米労働省が10日発表した4月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)が前月比0.1%上昇と、市場予想の同0.2%上昇を下回った。前月(3月)と2月も同0.1%上昇と、3カ月連続で変わらず、低い伸びが続いている。一方、前年比は2.1%上昇と、3月の2.0%上昇をやや上回り、市場予想と一致した。
前回3月統計と同様、米経済は堅調なものの、インフレ圧力は依然弱く、FRBは将来の利上げに「辛抱強く(patient)」ならざるを得ない状況だ。ただ、トランプ米大統領や政権幹部は、インフレ抑制は利下げを正当化させるとの立場を取り続けており、トランプ政権からFRBへの利下げ圧力が高まる状況は今後も変わらないとみられる。
コア指数の内訳を前月比でみると、賃貸住宅の家賃やホテル宿泊料などの「シェルター」価格(家賃・宿泊費)は0.4%上昇(3月も同0.4%上昇)と17年8月以来の高い伸びが続いている。また、医薬品や医療機器など医療関連用品も0.9%上昇(同0.4%上昇)と高い伸びとなった。一方、中古車(乗用車とトラック)が1.3%低下(同0.4%低下)と、2月の0.7%低下に続いて3カ月連続で低下。下げ幅も拡大し、全体の伸びを抑えた。また、アパレルは0.8%低下(同1.9%低下)と2カ月連続で低下。航空運賃も0.1%低下(同0.6%低下)となった。
前年比では、アパレルが3.0%低下、航空運賃も1.8%低下となった一方、たばこなど喫煙用品が4.6%上昇、運輸サービスも1.1%上昇、メディカルケアは2.3%上昇、シェルター価格も3.4%上昇、新車も1.2%上昇と高い伸びを示した。
コアCPIの前年比は堅調な雇用市場や賃金上昇、個人消費支出の伸びを反映し、FRBの物価目標(2%上昇)をやや上回ったが、今後は減税による景気刺激効果が薄れることや、世界景気の減速によって、米経済も減速しインフレ圧力が弱まる見通し。4月26日に発表された1−3月期GDP(国内総生産)は速報値ベースで前期比年率換算3.2%増と、市場予想を上回る強い伸びとなったが、一過性の可能性があり、市場では19年全体で2.4%増(一部で2.2%増)と、18年の2.9%増を下回り、20年以降は2.0%増に鈍化すると予想している。今回のCPI統計発表直後、米10年債利回りが低下し、FF(フェデラル・ファンド)金利先物市場では年内利下げ確率がやや上昇した。
一方、CPI全体指数(季節調整後)は原油価格、主としてガソリン価格の伸びが鈍化したことから前月比0.3%上昇と3月と市場予想の同0.4%上昇を下回った。ガソリンは前月比5.7%上昇と、3月の同6.5%上昇から伸びが減速。この結果、エネルギー全体でも同2.9%上昇(前月は同3.5%上昇)と、減速した。一方、食品は同0.1%低下と、17年6月以来約2年ぶりに低下し、前月の同0.3%上昇から伸びが急減速した。
前年比は2.0%上昇と、3月の1.9%上昇や2月の1.5%上昇、1月の1.6%上昇を上回り、18年11月以来5カ月ぶりに2.0%上昇を超えたが、市場予想の2.1%上昇を下回った。
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