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金融・経済ニュース

FOMC、資産規模縮小の9月末終了と年内利上げ見送りを決定

2019-03-22 10:09:00.0

<チェックポイント>
●「将来の利上げに辛抱強く(patient)なる」の文言据え置き

●18年10−12月期の強い伸びから鈍化したとの懸念示す

●景気が予想以上に悪化すれば年末までに1回の利下げ確率25%―金利先物市場観測

 FRB(米連邦準備制度理事会)は20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を2.25%−2.50%に据え置くことを全員一致で決めた。市場の予想通りだった。

 FRBは今回のFOMCで、今後、米経済の成長鈍化を予想する一方で、インフレが十分に抑制されていることから、景気支援に政策の重点をシフト。年内利上げを一時休止する見通しを示した。また、非伝統的手段である量的金融緩和(QE)政策により、一時4.5兆ドルにも達したバランスシートの正常化、つまり、FRBが保有している国債やMBS(不動産担保証券)の債券残高の縮小政策も9月末に終了する方針を決めた。

 利上げの一時休止見通しは、FOMC委員による最新の経済予測(中央値)で明らかにされた。それによると、19年の利上げ回数はゼロ(前回は2回)となっている。ただ、20年は1回、21年は0回と、いずれも前回と変わらず、19年に利上げが一時休止されると予想している。また、政策金利の水準についても19年は2.4%(同2.9%)、20年は2.6%(同3.1%)、21年も2.6%(同3.1%)と、いずれも引き下げられた。いわゆるニュートラルな金利水準(中立金利)とする長期見通し水準は2.8%で変わらなかった。

 また、FF金利先物を取引しているシカゴ・マーカンタイル取引所の運営主体であるCMEグループは、FRBが年内利上げする確率はわずか1%と予想しており、米経済が予測以上に減速すれば、FRBが年末までに利下げする確率は25%織り込まれたとしている。

 FRBはFOMC会合後に発表した声明文で、初めて「米経済は18年10−12月期の強い伸びから鈍化した」との文言を用いて景気懸念示した。

 今回公表された最新の経済予測でもGDP(国内総生産)伸び率は19年が2.1%増(前回12月予測時点は2.3%増)、20年も1.9%増(同2.0%増)と、いずれも下方修正された。ただ、21年は1.8%増に、また、長期見通しも1.9%増に、いずれも据え置かれた。失業率は19年が3.7%(3.5%)、20年も3.8%(同3.6%)、21年は3.9%(同3.8%)と、いずれも引き上げられた。ただ、長期見通しは4.3%(同4.4%)に引き下げられた。

 インフレ見通しについては、声明文で前回会合時と同様、「われわれは引き続き、米経済が持続的に拡大し、雇用市場が一段と強まり、インフレ率がシメントリック(上下が対称)な物価目標の2%上昇近辺に達する可能性が最も高いとみている」とした一方で、「インフレ率は全体指数もコアインフレ率も物価目標の2%上昇に依然接近したままだ。長期のインフレ期待もほとんど変化していない」とし、その上で、「市場のインフレーション・コンペンセーション(期待インフレ率)はここ数カ月、低下している」との文言を残している。

 最新の経済予測でもFRBが重視しているコアPCE(個人消費支出)物価指数は、19年が2.0%上昇、20年も2.0%上昇、21年も2.0%上昇と、いずれも前回12月予測時点と変わっていない。長期見通しはPCE物価指数(全体指数)で2.0%上昇に据え置かれている。

 今後の利上げの見通しについては、「今後、どんな利上げが適切かという金融政策の決定に対し、FOMCは辛抱強く(patient)対応する」との文言を維持した。これは利上げサイクルが終息に近づいていることを示す。

 さらに、量的金融緩和(QE)からの出口戦略として実施している月500億ドルの国債・MBS(不動産担保証券)買い取り減額(国債は月300億ドル、MBSは同200億ドルの減額)政策を9月末に終了することを決めた。ただ、スムーズに終了するため、19年5月から国債買い取りの減額ペースを月150億ドルに引き下げる。また、10月以降は月200億ドルペースで国債の買い取りを維持するため、200億ドルを下回る場合にはMBSの期日償還金を使うとしている。

 次回会合は4月30日−5月1日に開かれる予定。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社