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金融・経済ニュース

メイ英首相のEU離脱協定修正案で合意なき離脱回避となるか?(1)

2019-02-20 12:12:00.0

 英国のEU(欧州連合)離脱協議(第1段階協議)は、EUへの離脱清算金390億ポンド(約5.6兆円)の支払いやEU市民の在留権の継続、北アイルランド国境のハードボーダー回避で双方が合意した離脱協定案と「EUとの将来の関係(自由貿易協定)」の大枠を示す政治宣言案が18年11月25日のEUサミットで承認されたものの、英議会が1月14日、メイ英首相が提出した離脱協定案を否決したため、暗礁に乗り上げたままだ。

 メイ首相は議会否決を受け、直ちに最大野党の労働党を除く野党各党の党首らと会談。政府の離脱協定案に対する要望や代替案を聞いた上で、同21日に代案(プランB)を議会に再提出した。しかし、プランBはEU離脱後も北アイルランドにEUルールを合致させることでハードボーダーを避けるという解決方法(バックストップ条項)を修正するというだけで、基本は原案(プランA)のままだったことから、プランBを審議する同29日の議会には与野党の議員から7本の修正動議が提出され、うち2本で政府が敗北している。

 結局、1月29日の議会採決では、保守党と労働党の議員が提出した「ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)の禁止」と保守党の重鎮議員が提出した「バックストップ条項(安全措置)の修正」の2つの修正動議が可決された。

 修正動議に対する英メディアの論調はさまざまだ。前者の修正動議については、ガーディアン紙(1月29日付)は、「メイ首相はスペルマン議員らの修正動議の可決で、ノーディール・ブレグジットの選択肢が封じられたように見えるが、修正動議には法的拘束力がないのでメイ首相には何の影響も及ばない」と指摘。一方、テレグラフ紙(同日付)は、「ノーディール禁止動議に法的拘束力はないが、政府は多くの議員の意見を尊重しブレグジット戦略を柔軟にさせる圧力がかかる」とみる。

 また、後者のバックストップ条項の修正については、テレグラフ紙(1月30日付)は、「オリバー・ロビンズ氏(EU離脱担当省の事務次官)はメイ首相にバックストップ条項の修正をEUに要求しても法的拘束力のある修正に応じるとは思えないと警告した。かえってノーディールの可能性が高まるとみている」とし、メイ首相の側近で事実上のEU交渉責任者であるロビンズ氏の話を引用している。

(2)へ続く

提供:モーニングスター社