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金融・経済ニュース

メイ英首相のEU離脱協定案、議会採決は反対多数で否決

2019-01-16 11:08:00.0

 メイ英首相のEU(欧州連合)離脱協定案が15日の議会採決で、賛成202票、反対432票の反対多数で否決された。3月29日のEU離脱日まで残り3カ月足らずと、時間切れが迫る中、メイ政権は苦境に立たされている。

 最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首は18年12月17日、メイ首相が議会で離脱協定案の承認を受けるために必要な「意味のある投票(EUとの最終合意に対する議会の拒否権行使)」の実施を1月に先延ばした責任を問うとして首相不信任動議を提出したが、不信任動議がメイ首相に対するものだったため、野党各党は政府に対する不信任動議でなければ総辞職か総選挙にならないとして賛同が得られず、政府からも討論に応じないと拒否され、事実上、ただのこけおどしに終わってしまった。

 こうした異常事態を受け、政府は12月18日、ノーディールによるEUからの即時離脱(クリフエッジ)の可能性がこれまで以上に高まったとして、国内の治安維持のため、3500人の兵士動員など厳戒態勢の準備に入る一方で、英国内14万社の企業に対し書簡を送りクリフエッジの対応策を準備するよう求めた。

 EU離脱協定案が暗礁に乗り上げている最大の原因は協定案に含まれている、南北アイルランドのハードボーダー回避のためのバックストップ条項にある。この条項はもし、EUと包括的な自由貿易協定で合意できなかった場合、英国と北アイルランド(英国領)にEUの関税同盟ルールが適用されるというもの。しかし、問題はEUとの自由貿易協定が失敗した場合、この条項が一時的(英国は1年を主張)ではなく、北アイルランドと本国の英国まで恒久的にEUの支配下に入るという法的解釈にある。

 EU離脱協定案が議会で否決され、今後の選択肢としては、(1)ノーディール(合意なき離脱)(2)3月29日の離脱日を7月まで延長しEUと再協議(3)労働党が政府不信任動議を提出し総選挙に突入――などが挙がっている。

提供:モーニングスター社