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金融・経済ニュース

RBA、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置き−26会合連続

2018-12-04 15:43:00.0

<チェックポイント>
●18−19年の経済成長率見通し平均3.5%増を据え置き

●「賃金の伸びは低い」とする前回文言を削除

●19年末までに利上げする確率は70%―市場観測

 RBA(豪準備銀行)は4日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)を市場の予想通り、過去最低水準である1.5%に据え置くことを決めた。16年9月に据え置きに転じて以降、これで26会合連続の現状維持となる。

 RBAが金融政策を据え置いた背景にはインフレ率が物価目標(2−3%上昇)を下回り、低水準が続いていることがある。RBAは理事会後の声明文で、「インフレ率は低位で安定しており、全体指数は年率1.9%上昇、コアインフレ率は1.75%上昇となっている」と述べている。19年以降の見通しについても前回11月会合時と同様、「インフレ率は今後数年間にわたって加速していくと思われるが、徐々に上昇していく可能性が高い」とした上で、「19年に2.25%上昇となり、その後はそれよりやや高くなる」と見通しも据え置いた。

 インフレ加速要因となる賃金の見通しについては、前回会合時と同様、「強い雇用市場のおかげで、賃金の伸びがやや加速している。経済が強まるにつれて賃金はさらに伸びるものの、ゆっくり徐々に進む可能性が高い」とした。ただ、前回の「賃金の伸びは依然として低い」との文言を削除し、「最近の賃金上昇は歓迎すべきものだ」とインフレ加速懸念は示さなかった。

 その上で、前回会合時と同様に、「低金利はオーストラリア経済を引き続き下支えしていく。今後、失業率の低下が一段と進み、インフレ率が物価目標の水準に戻ることが予想されるが、緩やかなペースで進む。こうしたさまざまな判断材料に基づいて、われわれは金融政策を現状のまま維持することが、経済成長を持続的に安定させ、やがて物価目標を達成することに役立つと判断した」としている。

 豪ドル相場の現状認識や見通しについては、前回会合時と同様、「豪ドルは貿易加重平均では過去2年間の水準の範囲内にある」との文言を残したが、前回使われた「最近の豪ドル相場はその(過去2年間の水準の範囲)下限近くにある」との文言を削除し、豪ドル相場がやや高まったとの認識を示した。RBAは景気刺激を狙って豪ドルを安値に誘導する方針をとっているため、豪ドルの上昇を警戒している。

 景気の先行きについては、18年と19年のGDP(国内総生産)伸び率の見通しを前回会合時と同様、「平均で3.5%増になる」との見通しを維持した。9月に発表された豪4−6月期GDP伸び率は前年比3.4%増となっている。ただ、先行きの経済成長見通しについては、「不安定要因の一つは家計消費だ。家計収入の伸びは緩やかで、家計債務は高水準にある」とし、前回と同様、家計消費が景気下ブレリスクになるとの見方を据え置いた。

 雇用市場の見通しについては、前回同様、「雇用市場の見通しは強含みだ」、「求人率は高い。一部地域では熟練労働者が不足している」とした上で、「失業率は6年ぶり低水準の5%となっているが、強い経済の伸びによって失業率は一段と低下する」とした。ただ、前回使われた「20年には4.75%に低下する」との文言は削除された。

 豪州の失業率(季節調整後)は、11月15日に発表された最新の雇用統計によると、10月は5%と、9月と変わらず、8月の5.3%や市場予想の5.1%を下回り、2カ月連続で12年4月以来6年半ぶりの低水準となった。賃金上昇とインフレを急速に加速させるといわれる完全失業率(5%)に達している。

 就業者の内訳をみると、常用雇用の就業者数が前月比4万2300人増となった一方で、正規雇用をあきらめてやむを得ずパート労働者が同9500人減となり、全体では同3万2800人増と、市場予想の2万人増を大幅に上回った。市場では雇用が一段とタイトとなっていることからインフレが加速するとみており、RBAが19年末までに利上げする確率は約70%と高まっている。

 次回会合は19年2月5日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社