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金融・経済ニュース

11月FOMC議事録、12月利上げを支持―19年以降は経済データ重視で政策判断

2018-11-30 10:54:00.0

<チェックポイント>
●多くの委員が12月FOMCでの利上げを支持

●多くの委員が「小幅な段階的な利上げ」の文言削除を支持

●19年の利上げペースの見通しは不透明に―市場は1−2回を想定

 FRB(米連邦準備制度理事会)が29日公表したFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(11月7−8日開催分)で、今後の利上げサイクルのあり方について集中的に議論し、複数の委員が今後のFOMC会合後に発表する声明文で「小幅な段階的な利上げ」を示唆する文言の使用を避けることを望んでいることが分かった。

 議事録では、「経済や金融政策の先行きを判断する際、最新の経済データの分析により一層重点を置いたことを示す文言を使うことが適切で、それにより、FOMCが経済状況の変化に柔軟に対応していくという姿勢を(市場に)伝えることができる、と多くの委員が指摘した」と述べている。

 また、「金融政策にはあらかじめ決められた道筋はない。もし最新の経済データによって経済の先行き見通しやリスクを見直す必要があれば、たとえ、そのリスクが上ブレ、または下ブレのどちらであろうとも、金融政策の見通しは変わってくる」とも指摘。その上で、「この文脈の流れで、(金融政策の見通しに影響を与える)要因にはタイトな雇用市場とインフレ加速圧力がある一方で、世界景気の減速リスクや最近のタイトな金融環境(急激なドル高など)、金利変動の影響を受けやすいセクターの経済活動の低迷がある」と述べている。

 FRBがハト派姿勢にシフトした背景には、ジェローム・パウエルFRB議長の主導による利上げサイクルの長期継続や利上げ回数の多さに対するトランプ米大統領の強い不満がある。同大統領は27日付のワシントン・ポスト紙のインタビューで、「私はジェイ(パウエル議長)を選んでしまったのは少しも楽しくないことだ」と述べ、議長批判を繰り返している。

 トランプ大統領によるパウエル議長批判が強まる中、パウエル議長は翌28日の講演で、今後の金融政策の見通しについて、「金融政策にはあらかじめ決められた道筋はない」と述べ、経済や金融市場に関するデータを注視し、雇用とインフレの見通しを注視しながら経済が成長軌道に乗るよう金融政策を決めたい考えを示した。

 パウエル議長が10月初めの講演で、「現時点では短期金利の水準がまだ中立金利をかなり下回っている」と指摘し、これまで通りに利上げサイクルを維持するタカ派姿勢を示したのとは正反対の方向転換となった。

 中立金利はインフレ圧力を高めることなく安定成長を可能にする短期金利の水準で、金融政策が目指すべきといわれるもの。FRBは短期金利が中立金利の水準に達すれば利上げを直ちに停止するとみられている。現在、中立金利は2.5−3.5%とされている。

 中立金利についても、パウエル議長は28日の講演で、「金利は中立金利に接近した」と述べている。この発言を受けて市場の一部では、パウエル議長はタカ派からハト派に転換した可能性があるとみて、次回12月18−19日のFOMC会合で今年4回目の利上げを実施し、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標の上限を2.25%から2.50%に引き上げ、19年は1−2回(3、6月)に抑制され、20年には反対に利下げ調整が行われると予想し始めている。

 また、議事録では12月のFOMC会合での利上げの可能性について、「金融政策の正常化に向かって徐々に利上げするというアプローチは依然適切であるとの判断に基づいて、もし雇用とインフレに関する最新の経済データが想定以上に強いか、または一致していれば、政策金利をもう1回引き上げることが正当化される可能性が高い、とほぼ全員が判断している」と12月の再利上げを支持している。

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提供:モーニングスター社