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金融・経済ニュース

米10月中古住宅販売、前月比1.4%増の年率522万戸―予想上回る

2018-11-22 10:22:00.0

<チェックポイント>
●ハリケーンの影響なくなる―ウエート大きい南部が回復

●前年比では大幅減―NARエコノミストは「今後一段と減少する」との見方

●住宅ローン金利上昇や在庫不足が要因で価格は高止まり




 NAR(全米不動産業協会)が21日発表した10月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.4%増の年率換算522万戸と、7カ月ぶりに増加に転じ、市場予想の520万戸も上回った。9月14日に米南東部を襲ったハリケーン「フローレンス」の暴風雨・洪水による悪影響がなくなった。

 地域別の販売状況は、全体の4割以上を占め最もウエートが大きい南部が前月比1.9%増(前年比は2.3%減)の215万戸と、前月の同5.4%減から増加に転じ全体を押し上げた。北東部も同1.5%増(同6.8%減)の69万戸、西部も同2.8%増(同11.2%減)の111万戸と、増加に転じた。中西部だけが同0.8%減(同3.1%減)の127万戸と減少した。

 前月比で増加に転じたものの、季節要因を無視できる前年比では5.1%減と、14年7月以来4年3カ月ぶりの大幅下落となった。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅ローン金利と住宅価格が(対前年比で)上昇し続けていることで、消費者は住宅購入を躊躇している」と指摘。住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)が依然弱いとした。また、「中古住宅販売は今後、一段と減少する見通しだ」と悲観的な見方を示した。一部のエコノミストは米経済の足を引っ張る恐れが出てきたとみている。その上でヤン氏は、「FRB(米連邦準備制度理事会)は最近のインフレ圧力の緩和を考慮し、新規住宅取得者の返済負担を緩和し、住宅市場の低迷による米経済への打撃を避けるためにも利上げサイクルを見直すべきだ」と警鐘を鳴らした。

 一方、住宅供給の過不足感を示す未販売住宅(在庫)は前月比1.6%減の185万戸と、4カ月連続で減少し、同月の販売ペースに換算した在庫水準も4.3カ月分と、前月の4.4カ月分を下回った。中古住宅の販売ペースをみると、10月は売り出された物件が市場に残っていた期間が9月の32日間から33日間に延びたが、1年前の34日間を下回った。購入需要が強いことを示しており、住宅価格が高止まりする要因にもなっている。

 中古住宅価格は在庫水準(住宅供給)が4カ月連続で減少したことを反映して、中央値で前月比0.6%低下の25万5400ドルと、4カ月連続で低下したが、過去最高を記録した6月の27万3800ドルに近い水準。1−3月の24万ドル台を上回っており、前年比も3.8%上昇と、賃金上昇率の2倍も高い伸びとなっている。これは17年の平均価格(24万7200ドル)や16年の平均価格(23万3800ドル)も上回る。予算が限られた低・中所得の住宅購入者にとっては頭痛の種だ。主力の一戸建ても同様で、10月の住宅価格は前年水準より4.3%高い25万7900ドルとなっている。

 住宅供給不足と価格上昇が続く中、新規住宅取得者の比率は10月が31%と、前月の32%や1年前の32%を下回った。一方、住宅購入者の経済余力に大きな影響を与える住宅ローン金利もフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利でみると、10月は4.83%と伸びが一段と加速。17年12月の3.95%や16年の平均3.65%、17年の3.99%も上回った。直近の21日時点では4.81%と、11年5月以来7年ぶりの高水準にまで加速しており、中古住宅の所有者がマイホームを売って違う家に買い替える動きにもブレーキがかかり、住宅供給が増えない要因となっている。

<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、SPD500<1557>、国際VX中先<1561>、iS米超大型<1587>、iS米小型<1588>、iS米高配当<1589>、iS米リート<1590>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社