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米10月住宅着工件数、前月比1.5%増の122.8万戸―市場予想下回る
2018-11-21 09:24:00.0
<チェックポイント>
●集合住宅の急増が指数押し上げ
●一戸建てはハリケーン被害や金利上昇の影響受け2カ月連続減少
●建築許可件数は低水準、住宅供給不足続く
米商務省が20日発表した10月の住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比1.5%増の122万8000戸と、9月の同5.5%減から増加に転じたものの、市場予想の123万戸を下回った。
8月の着工件数が前回発表時から1万2000戸増、また、9月も9000戸増と、過去2カ月分が合計で2万1000戸の上方改定となったことが市場予想未達の一因と考えられる。
着工件数の内訳は、月ごとによって変動が激しいアパートやマンションなどの集合住宅(5世帯以上)が同6.2%増の34万3000戸と急増し、全体の件数を押し上げた。ただ、主力の一戸建ては同1.8%減の86万5000戸と2カ月連続の減少となった。金利上昇や、10月に大型ハリケーン「マイケル」がフロリダ州を襲ったことが響いたようだ。
前年比は2.9%減と、3カ月ぶりに前年水準を下回った。内訳はアパート(5世帯以上)が同4.5%減、一戸建ても同2.6%減と、いずれも前年割れ。1−10月累計は前年比5.6%増と、17年全体の2.5%増を上回っており、堅調な状況が続いているといえる。ただ、市場では住宅建築は大崩れしないものの、ピークは越えたと見ている。
今回の着工統計の前日(20日)、住宅業界、特に一戸建て建築の業況判断を示す11月初旬のNAHB(全米住宅建設業者協会)/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数が発表された。結果は前月(10月)を8ポイントも下回る60と、1年前の水準(69)を大幅に下回り、14年以来4年ぶりの低水準を記録、業況悪化の兆しを見せた。また、サブ指数のうち、6カ月先の業況感を示す期待指数も前月の75から65に10ポイントも急低下し、住宅建築の先行き懸念が一段と強まっている。
同指数が急低下したことについて、NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・デイツ氏は、強い米経済や雇用市場が続いているものの、「住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)は住宅ローンの金利上昇や住宅価格の高騰で低下している」と警告している。
先行指標である住宅建築許可件数は、前月比0.6%減の126万3000戸と、9月の同1.7%増の127万戸から減少に転じた。市場予想を上回ったものの、18年のピーク時の136−137万戸台(3−4月)に比べると低水準。前年比も6%減と、前年水準を大幅に下回っており、当分、深刻な住宅供給不足の状態が続く見通しだ。
他方、一戸建ての建築中件数は前月比1%増の52万7000戸と、2カ月連増の増加となり、全体の建築中件数も同0.5%増の113万7000戸と、3カ月連続で増加し、07年7月以来11年3カ月ぶりの高水準となった。これは7−9月期の月平均112万5000戸を1.1%上回っており、10−12月期GDP(国内総生産)の住宅投資部門を押し上げに寄与する。
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