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金融・経済ニュース

英中銀、政策金利と量的金融緩和措置を据え置き―全員一致で

2018-11-02 10:04:00.0

<チェックポイント>
●「継続中の金融引き締めはインフレ率を物価目標に戻すため適切」との判断維持

●英EU離脱協議がノーディールなら、引き締め・緩和いずれもあり得ると指摘

●19年10−12月期GDP伸び率見通しを前年比1.7%増に下方修正




 イングランド銀行(BOE、英中銀)は1日、金融政策委員会(MPC)の結果を発表し、政策金利を全員一致で現状の0.75%の水準を維持することを決めた。市場の予想通りだった。

 また、BOEは資産買い取りスキームを通じた量的金融緩和策(QE)についても全員一致で、国債の買い取り枠を4350億ポンド(約63兆7800億円)、投資適格級の社債買い取り枠も100億ポンドと、いずれも現状通りとすると決めた。

 BOEは今回発表された議事抄録で、「金融政策委員会は英EU(欧州連合)離脱が経済に及ぼす影響をどうみるかという問題に直面している。そして経済見通しの変化に対応する適切な金融政策を見つける必要がある」と指摘した上で、「EU離脱協議が何も合意できないノーディールに終わった場合、ポンドが一段と下落し、供給が急速かつ大幅に落ち込み、インフレが加速する」と述べ、ノーディールの場合、インフレ抑制のための利上げが必要になるとの認識を示した。

 半面、英国はEU市場へのアクセスが失われ、需要が急速に低下する恐れがあり、景気を刺激するためには利下げが必要になるとの見方も示している。

 その上で、BOEは、「適切な金融政策は(EU離脱後の)需要や供給、ポンド相場がどうなるかによって違ってくる」、また、「EU離脱がどんな形で終わろうとも、適切な金融政策は自動的に決まるものではなく、(引き締めか緩和か)どちらの方向にも向かう可能性がある」と述べている。この場合、エコノミストは、BOEはゼロ金利に近くまで利下げする選択肢の方を好むだろうとみている。

 現在の0.75%という金利水準は09年2月(1.00%)以来9年7カ月ぶりの高い水準とはいえ、高金利国と呼べる水準には程遠い。このため、BOEとしては金融政策の余地を残すためにも追加利上げが必要という事情もある。8月の利上げも19年3月の英国のEU(欧州連合)離脱後の急激な景気変動に備え、景気刺激の利下げ余地を残すためだった。

 この点について、議事抄録で前回会合時と同様、「四半期インフレ報告書の予測通りに景気が拡大すれば、経済予測期間中の継続的な金融引き締め政策はインフレ率を2%上昇の物価目標に向けて持続安定的に近づける上で適切である」との文言を残し、追加利上げの可能性に含みを持たせている。「将来の利上げがゆっくりとしたペースで行われる」との文言も残した。ただ、これはEU離脱後の英国経済が四半期経済見通し通りに進んだ場合、継続的な利上げが必要になるというもので、この経済予測自体、EU離脱協議が最終合意し新しい貿易関係が結ばれ離脱が円滑に進むことを前提にしている。

 また、BOEは最新の四半期インフレ報告書を発表した。それによると、金融先物市場が織り込んでいる政策金利の見通しは、18年10−12月期が0.70%(前回8月予測時点は0.70%)、19年10−12月期は1.00%(同0.90%)、20年10−12月期は1.20%(同1.10%)、さらに21年10−12月期は1.40%と予想。前回に比べ、それぞれ0.10ポイント加速している。これを0.25ポイントの利上げを1回として計算すると、18年末から21年末までの今後4年間で利上げがあと3回となる。

 この他、18年10−12月期のGDP(国内総生産)伸び率は前年比ベースで1.5%増(前回予想時1.5%増)、19年10−12月期は1.7%増(同1.8%増)、20年10−12月期も1.7%増(同1.7%増)、21年10−12月期も1.7%増と予想している。

 BOEの次回会合は12月20日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社