金融・経済ニュース
9月FOMC議事録、全員が小幅かつ段階的な利上げを支持
2018-10-18 12:45:00.0
<チェックポイント>
●20年と21年の政策金利は中立金利を超えるとの見方が大勢
●中立金利を超えるまで利上げ継続―少数委員
●FRBは利上げサイクル継続に一段と大胆になったと見ている―市場関係者
FRB(米連邦準備制度理事会)は17日公表したFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(9月25日−26日開催分)で、今後の利上げサイクルのあり方について集中的に議論し、全員が小幅かつ段階的な利上げを支持していることが分かった。この点について、議事録では、「委員はおおむね段階的な利上げが経済成長と強い雇用環境、インフレを中期的に(物価目標の)2%上昇近くにすることと一致する可能性が最も高い」と述べている。
しかし、こうした段階的な利上げ継続の考えの一方で、どこまで利上げを継続するかという議論については、「少数の委員は、金融政策は当分の間、“程よい引き締め”が必要と考えた。また、他の少数の委員は、インフレ率が物価目標の2%上昇を持続的に超過しないようにするため、“一時的に長期的見通し(中立金利)を超えるまで金融を引き締める”必要があると考えた」としており、米景気の過熱によるインフレ加速を防ぐため、利上げによる金利上昇によって経済成長が鈍化するまで利上げを継続すべきとの考えを示している。
FRBは9月26日のFOMC会合で、市場の予想通り、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ2.00%−2.25%とすることを全員一致で決定。声明文で、FF金利をさらに引き上げることは中期的に経済が持続的に拡大し、雇用市場が一段と強まり、インフレ率がシメントリックな物価目標の2%上昇近辺に達することと合致する」とし、段階的な小幅利上げの考えを示した。
しかし、市場では議事録で利上げ継続が声明文よりも強調されていると受け止めている。米金融大手BMOキャピタル・マーケッツのエコノミスト、サル・グアティエリ氏は議事録の内容について、米経済情報専門サイトのマーケットウォッチに対し、「FRBは利上げサイクル継続することに対し一段と大胆になったように思える」と指摘している。
9月会合では今後の利上げサイクルがいつ終了するかを示す、マネタリー・コンディション(金融環境)に関する文言、特に、「金融政策スタンスは依然、金融緩和的」という文言が声明文から削除されたことから、FRBは利上げサイクルの終了に向かうというハト派的なイメージが強かった。ただ、議事録の参考資料として同時に公表された「経済予測サマリー」では、「大半の委員は20年と21年の末時点の政策金利は長期金利の見通し(中立金利)を超えると予想した」とし、大半が一時的に中立金利の水準を超えるとみている。
中立金利は景気の過熱も後退も引き起こさない、いわゆるニュートラルな金利水準で、政策金利の長期金利の見通しを示す。一時的にせよ中立金利を超えるまで利上げすべきという考え方は、強い米経済の成長が鈍化する水準まで利上げを継続することを意味する。
9月会合で発表されたFOMC委員による最新の経済予測によれば、利上げは20年まで続き、19年までは積極的に行われるが、20年以降は1回程度に落ち着く見通し(利上げ回数は0.25ポイントの小幅利上げを1回分として計算)となっている。また、政策金利の水準についても18年は2.4%、19年は3.1%、20年は3.4%と、いずれも前回予想時点と変わっていない。ただ、長期見通し水準は前回の2.9%から3.0%に引き上げられている。
市場では今回の議事録をみる限り、FRBが12月に年内4回目の利上げを実施するという、これまでの見方を変える必要はないとみている。英コンサルティング会社キャピタル・エコノミクスの主席エコノミスト、ポール・アッシュワース氏はAP通信に対し、「われわれの見方を変えるものは議事録にはない」と述べている。
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